仕事を停滞させないために、”議事メモ”に書いておくべきこと

以前の記事では、”会議のムダ” を無くす方法について考えましたが、今回は、フォロー/情報共有ツールとしての “議事メモ” がテーマです。

 

プロジェクトにおけるPMO人材や、若手ビジネスパーソンが担う役割のひとつに「議事メモ/議事録の作成」があるかと思いますが、

  • 議事メモって書く意味ある???
  • 書記を任されたけど、議事メモに何を書いたら良いの?

といった疑問を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

今回は、こういった悩みをお持ちの方に向けて「議事メモの目的・必要性」について考えつつ、記事の後半では「議事メモに残しておくべき項目」についてご紹介したいと思います。

似たような悩みをお持ちの方、興味にある方はぜひ最後までお付き合いください。

  • 議事メモの意味/目的をおさらい
  • 残しておくべき必須の項目とは?



“議事メモ”を作成して、仕事の推進力を上げよう

この記事で言うところの “議事メモ” とは?をカンタンに定義しておきますと、「担当者レベルでプロジェクトや取り組みを推し進めるために開催される会議体で作成するメモ」のことを指しています。

具体的には、他部署との打合せやプロジェクトのキックオフミーティング、進捗共有の打合せなどがあるでしょうか。

 

一方で、株主総会や各種委員会、大規模プロジェクトにおける顧客とのミーティングなどで作成されるのは “議事録” と位置付け、役割が少し異なります。

証跡・エビデンスとしての意味合いが大きい “議事録” に対し、この記事で言う “議事メモ” は「実務レベルでプロジェクトや取組みを継続して推進する」ために、必要な情報をまとめ共有することにある、というイメージです。

 

議事メモを作成することで、仕事がどう変わるのか?

議事メモの役割についてもう少し掘り下げて考えてみると、議事メモが果たす具体的な役割としては

  • やるべきタスクのリマインド
  • タスクの責任所在を明確化
  • 参加者との合意の証明
  • 不参加のキーマンへの情報共有

といったものがあると考えています。

これらを議事メモに残しておくことで、重要タスクの停滞や担当者間でのポテンヒットを減らし、プロジェクトや営みを継続して推進するのに役立つ、というメリットがある訳ですね。

 

言い方を変えると「議事メモを作成することでプロジェクトの状況をいち早くキャッチアップすることに繋がる」ということでもあります。

そのため、とくに若手ビジネスパーソンやPMOの役割を担う方には、積極的に議事メモ作成を買って出ることをオススメしています。

一見地味に感じられるかも知れませんが、こう言った基本動作の質を高めていく営みこそ、長期的な視点で見てご自身のスキルアップになると思います。

 



議事メモに残しておくべき事項とは?

さて、ここからは議事メモに残しておくべき必要な要素/項目について、例を交えながら解説していきたいと思います。

イメージを掴みやすいように「忘年会の企画」というプロジェクトが進んでいると仮定して、実際に筆者が行なっている議事メモの書き方と合わせてご紹介していきます。

 

決定事項を、会議のアジェンダごとに。

会議の大きな目的は、情報や知見を持ち寄り、意見を交わすことで意思決定と合意を図ることにあります。プロジェクト推進におけるちょっとした打合せであってもそれは変わりません。

ひとつの会議に複数のテーマが存在することもありますが、テーマごとに「何が決定されたか」「合意されたか」は議事メモに残しておくべきでしょう。

 

例)【決定事項】

・忘年会の詳細が決定

– 場所:居酒屋しんさいばし

– 日時:12月15日 19:00〜

 

このように打合せごとに「この会議で決定した事項は何か?」を突き詰めて思考すると、この会議は価値があったかどうか?に気が付けるようになります。

近い将来、自らが会議を回す(ファシリテートする)ようになった時、この考え方が多いに役立つことになります。

 

やるべきことを記載しよう。担当者と期日をセットで。

先述した「会議で決定した事項」を推し進める上では、ほぼ間違いなく何かしらのタスク(=やるべきこと)が発生します。

たとえば…忘年会の開催が決定した時には

  • 開催概要の周知
  • 出欠人数の確定
  • 開催場所の予約
  • 会費の徴収

といったタスクを終わらせる必要がありますね。

 

このアクションを記載する上で私が注意しているポイントは、「会議に参加できなかったメンバーが議事メモを見ただけで何をすべきか理解し、行動できる」ように記載するということです。

ポテンヒットを限りなく少なくするためにも、”誰が?”と”いつまでに?”の情報が必要になります。対応すべきタスクが複数個に分かれる場合にも、必ず「担当者」と「期日」をセットで記載するのがオススメです。

 

例)【やるべきこと】

開催概要の周知(AAAさん、11月10日までに)

出欠ヒアリング(BBBさん、11月24日までに)

 

こういった書き方をすることで、タスクをアサインされたメンバーへいつまでに何をすべきか理解してもらい、主体的な行動を促すことができます。

 

方向性が変わった場合、経緯のサマリを記載しよう

また、必要に応じてどういった背景で方向性が決定されたのか、経緯のサマリを記載しておくのも重要だと考えています。

これは打合せに不参加だったメンバーの納得感のためですね。

 

特に、ある程度合意できていた内容が会議中の議論で方向性が変わってしまうのはよくあることです。※むしろ結論ありきで開催されていない会議であり、健全な営みと言えます。

とはいえ、会議に不参加だったメンバーにしてみれば「あれ!?決定事項、思ってたんと違うやんけ!」と、方向性が変わってしまった理由が見えず混乱を招いてしまう可能性があります。

 

また、書き方のポイントとして個人的に注意しているのが

  • 会話形式で記載しない
  • 一言一句逃さず書かない

という点です。

ここでは論点を把握するスキルや話を上手にサマリするスキルが求められますので、数をこなしてスキルを磨いていきましょう。

 

議事メモのテンプレート例

実際に筆者が使っている議事メモテンプレートをご紹介しておきます。少しでも参考になれば幸いです。

【決定事項】

■テーマ1

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■テーマ2

・Lorem ipsum dolor sit amet, consectetur adipiscing elit,

 

【Next Step】

■テーマ1

・タスクA(誰が|期日)

・タスクB(誰が|期日)

 

■テーマ2

・タスクC(誰が|期日)

・タスクD(誰が|期日)

 

【経緯サマリ】

というイメージです。

 

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