【コラム】次の10年で生成AIを活用する企業へと変革を実現する7ステップ

生成AIの活用を通して成長企業へと変革したい!とお考えの経営者の方へ

 

  • 中期経営計画のテーマのひとつに、生成AIを盛り込みたい
  • 会社の代替わりなど、会社が大きな変革の時期にある

こういった悩みはありませんか?

 

この記事では、「生成AI活用と企業の変革」をテーマに、検討段階〜事業モデルの高度化に至るまでを、7つのステップで提言してみたいと考えています。

また記事の後半では、専門家に無料で相談できる「オンライン壁打ち会」についてもご紹介しています。生成AI活用をご検討中の方はぜひ参考にしてみてください。

>>オンライン壁打ち会の席を確保する

  • 中長期視点で、生成AIを戦略的に取り入れる考え方を理解できる



次の10年で、生成AIは経営に欠かせない要素になる

2022年後半、ChatGPTという衝撃的なサービス発表から2年…今年2024年も生成AIの進化はとどまるところを知りません!

 

18世紀の産業革命における機械化、2000年代にインターネット普及を通じて起こったドットコムバブル、スマートフォン普及により急速に市民権を得ることとなったSNS(ソーシャルメディア)…

いずれも事業運営に大きなインパクトを残した技術革新でしたが、2022年の冬にローンチされたChatGPTを発端とする生成AIのインパクトは、それらを凌駕するほどの可能性を秘めています。

おそらく次の10年間で、生成AIは話題の中心どころか、経営における”必須科目”となるのは間違いないでしょう。

 

….とはいうものの、日本国内において生成AIのビジネス利用は十分とはいえず、2023年現在の調査では10%程度、とした調査データもあります。

読んで頂いてるあなたも、冒頭のような悩みをお持ちの方のひとりでしょうか?

 

今回ご紹介する7ステップを参考に、自社の生成AI活用の検討状況と照らし合わせつつ中長期的にどのようなステップを辿るべきか検討いただければ幸いです。

それではさっそく見ていきましょう。

 

Step:1. 事例やユースケースから自社での活用を考える

最初のステップでは、国内外の活用事例を収集して、生成AI活用が自社の事業にどのようなメリットをもたらすか、について考えるところから始めましょう。

国内の活用事例に目を向けると、すでに官公庁や地方銀行で生成AI活用をはじめたニュース事例が紙面を賑わせており、少しインターネットで調べるだけでも様々な事例を見つけることができます。

事例やユースケースについては以前の記事でもご紹介しておりますので、お時間ある方はぜひ参考にされてみてください。

 

【関連記事】事例やユースケースを元に、中小企業が生成AIを活用する最適解について考える

 

また「自社の場合はどのように活用すべきか?」「もっと詳しい活用事例を知りたい…」とお困りの方向けには、弊社nonetの生成AIの基礎技術レクチャーを交えた生成AIワークショップのご利用を合わせてご検討ください。

 

ワークショップは2部構成でご提供しており、1部では主要な生成 AI プロダクト、生成AI技術、プロンプト入力のベストプラクティス…といった技術的概要をご紹介。

ワークショップによって想像力が刺激された後、2部では参加者の方々と一緒にブレインストーミングとアイデア出しを行い、創造性を取り入れたシンプルなプロダクトのリリースまでを伴走するプログラムです。

 

>>生成AI活用ワークショップのお問合せはこちらから

 

Step:2. 生成AIのガイドラインを整備する

次に、自社従業員に生成AIをどのように利用させるか?ですが、その前に会社方針として基本を押さえたガイドライン整備に取り組んでおきましょう。

 

・・・というのも、生成AI利用の許可に関する選択肢としては

  • 使用を禁止
  • 条件付きで使用を許可
  • 自由に使用を許可

の3つが挙げられるかと思いますが、最もリスクが大きいのは会社として禁止も許可もしていない状況(知らないところで会社の機密情報が漏洩していた!など)です。

 

このリスクを潰し込んでおくためにも、”会社方針”として最低限の生成AI活用ガイドラインを示す必要があります。

これもまた、生成AIに関する社内ガイドライン整備を考える上でハズせないポイントについて考察した記事がありますので、お時間のある方は参考にしてみてください。

 

【徹底解説】生成AI利用のガイドライン整備、絶対にハズせない3つの原則とは

 

Step:3. 社内業務の効率化に生成AIを取り入れる

続いては、社内業務=非コア業務での活用についてです。

OpenAI社のChatGPT、Geminiなどのテキスト生成AIで、コピーライティングや挨拶文のドラフトを作成したり、DALLE2などでブログ記事、広告のアイキャッチ画像を作成したり、と言ったアイディアは広く利用されています。

もう一歩進んだ活用方法を模索中の方は、優れたプロンプト(=問いかけ)の考え方を理解するだけでも、生成AI活用のポテンシャルを十分に引き出すことができるのでオススメです。

 

【関連記事】OpenAIがオススメする、ChatGPTを上手に活用する6つのコツ

 

また、高度な活用方法としては、規約ポリシーなどの社内FAQ情報と連携(これをRAGといいます)することで、会社独自の回答を生成するChatアプリを作成したり、各種社内サービスとシステム連携を行うことでより精度の高い回答を得る、といった方法があります。

つまり、これまでの事業活用で取得した情報は、生成AIとの相乗効果で大きな付加価値を生むポテンシャルがあるわけです。一部の専門家が「生成AIは、社内に眠るデータの価値を解放する!」と声を大にして発信しているのも、あり得ない話ではないと言えるでしょう。

 

【関連記事】“書類の山”に苦しむ会社こそ、膨大な”デジタル資産”を築くチャンス?

 

【関連記事】“ひとり情シス”のあなたを救いたい。DXへの第一歩に最適な生成AI活用案

 

Step:4. 生成AIの活用度/熟練度を高める

次に、社内の生成AI活用度を高めるためにどのような手を打つか?なのですが、このステップでは、ある程度の “割り切り” が必要になると考えています。

 

・・・というのも、何か新しいことを始める時には、必ず反対勢力の存在があります。

 

もちろん理想は “社内の全員が、生成AIを活用して成果を上げられるようになる” だと思いますが、現実はそうカンタンではありません。あくまでも個人的な意見ですが、組織規模が大きくなるほど「会社の方針なんだから全員でやろう!」は通用しなくなります。

 

そのため、新しい物好き(知的好奇心が高い)な方を選抜して、小さな成功事例を積み上げていく手法を強く推奨します。この方法で挙げることができた成果をテンプレート化し、巻き込む部署を少しづつ増やしていく形で会社全体に普及していきましょう。

 

いわゆるCoE(Center Of Excellence)の考え方ですね。

新しい物好きで優秀なメンバーを部署横断でチーム化し、生成AI活用に関するノウハウ・ナレッジ、成功事例の共有などを行う取り組みです。



Step:5. コア業務の品質向上を生成AIがサポートする

そして、次にコア業務の品質向上/生産性向上をも後押しします。

たとえばStep3~4で得たノウハウは、そのままお客さま対応部門であるコールセンターやCS部門での活用に応用できるでしょうし、RAGを構築して専門的な回答が可能なChatアプリを提供するのもひとつのアイディアかと思います。

 

ただし、生成AIの精度は向上し続けているものの、”それっぽいウソ(=ハルシネーション)”の問題や、著作権の問題など、やはりまだまだ生成AIが出力した情報をそのまま納品するのにはリスクがある、というのが生成AIの現在地です。

Google社が提唱している「責任あるAI」の考え方などをもとに、会社としての方針を定めておく必要がある点には注意が必要です。

 

【関連記事】「生成AIは使えない?」それっぽいウソ=ハルシネーション発生の原因と対策

 

Step:6. 生成AIによるDXで、事業モデルを高度化する

Step.5 でコア業務の生産性向上に成功したら、生成AIと自社の業界知見を組合せて事業モデルを高度化するステップに移ることも考えられます。

実際、Microsoftは医療に特化したマルチモーダルAIの開発を進めており、標本データや画像の情報から、人間の目では見つけにくい早期の”がん”を特定するモデル(※Prov-GigaPath)を2024年の5月に発表したばかりです。

 

またGoogle Cloudでは、開発者向けのAIサービス:Model Gardenというサービスが提供されています。

このModel GardenではGoogleが開発したモデルの他に第三者が開発したオープンソースなどが登録されており、世界の主要AIを利用することができ、独自モデルの開発に膨大な時間と資金、優秀な人材を確保する必要がなくなります。

 

Model Gardenで利用可能なモデルの例 ※2024年6月現在で150以上のモデルが利用可能。

  • Codey:コード生成、補完
  • Imagen:画像生成
  • AI OCR:手書き文字のデジタル化

 

【関連記事】AIで新規事業?業務改善?AI導入を成功させるために欠かせない2つの要素

 

Step:7. 業界リーダーとして生成AIに関する情報発信

Step6までを成功させることができれば「生成AI x 業界の知見」という唯一無二の企業価値を手にすることになります。

「生成AIで事業の変革に成功した企業」というブランディングを活かし、本業の成長を加速させる優秀な人材を確保できるようになります。

事業の多角化という視点では、業界知見/生成AI導入の経験について情報発信したり、「業界x生成AI」に特化したコンサルティング事業など、新たな事業をスタートさせることも選択肢に入るでしょうか。

 

生成AIの専門家に、壁打ち相談してみませんか?

ここまでお伝えすると「社内のリソースだけで対応するのは難しそう…」と感じられた方もいらっしゃるでしょうか。

そのような場合は、弊社のようなパートナー企業を活用いただくのがオススメです。

 

Google Cloudを活用したDXコンサルティングを提供している nonet 株式会社では、御社の生成AIへの期待値・理解度に合わせて次のようなコンサルティングメニューをご提供しております。

  • 生成AI技術を基本の”き”からレクチャー
  • 成功事例から考える、自社活用ワークショップ
  • SaaS(月額課金型)の生成AIエージェント提供
  • 社内に眠るデータを活用するシステム(RAG)構築

 

また企画・検討段階の方にお役立て頂ける仕組みとして、毎月3社限定で「無料オンライン壁打ち会」にて、壁打ちベースでご相談いただける枠を設けております。

当記事の事例について詳しく話を聞きたい…これから生成AI活用について考え始めたいけど、具体的な検討はこれから…という方は、せっかくのこの機会をぜひご活用ください。

>>壁打ち会の席を確保する