DX化の第一歩は遠回りに見えても「業務の棚卸し」から始めるのがオススメ

社内のDXについて検討しているものの、具体的な進め方に悩みをお持ちの方へ
- ITツールや生成AIを導入したけど思うような成果が出ない
- もっと活用の幅を広げるために何をすべき?
- そもそもDXって何から始めれば良いの?
こんな悩みはありませんか?
今日はDX化の最初の一歩は「業務の棚卸し」を、というテーマで、似た悩みを持つ方の参考になる情報をお伝えしていきます。
記事の前半では、中小企業のDX成功率が伸び悩んでいる理由と、DXを推進する上で「現在地」を把握することが有効な理由について。また記事の後半では、業務の棚卸しからDXを始めることで得られるメリットをより詳しく解説しています。
似たような悩みをお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてください。
- DX化の第一歩をどのように踏み出せば良いかわかる
- ITツールや生成AIを業務に適用するための正攻法を知る
DXの成功率が伸び悩んでいるのは何故か?
中小企業庁が2022年に公開した調査を見ると、DX化に成功した企業は全体の10%程度にとどまっています。
DX化のお題目である”ビジネスモデルの変革”や”競争上の優位性確立”を実現した企業は、日本国内で見るとほんのひと握りであることが窺えます。
その理由のひとつには、現在地を把握せずにITツールや流行り技術を追いかけてしまっている、という構造があるのも
DXゥ?AIだ!ロボティクスだ!IoTだ!今度は生成AIィ!!
“現在地”を把握せずに、ゴールに辿り着くのは難しい
そもそもの話ですが、ありがちなDX施策の失敗例には、SaaSなどのITツールを始め、最近では生成AIを導入したのに思うような成果が出ない…というものがあります。
これはダイエットに例えるなら、現状を把握せずに色々なダイエットを始めているようなものかも知れません。
運動が必要だからジムを契約して…食事を減らして…サプリを取り入れて…食事をプロテインに置き換えて…これらは全て”手段”であって”目的”ではないですよね。
いずれの手段も、”まずはやってみる”という方針で頭打ちになるまで続けます!と言う前提なら、一定程度の成果を挙げられるかと思いますが、最も効率の良い方法であった、とは言い切れないのではないでしょうか。
※「頭打ちになるまでやり抜きます!!」と言う人材をたくさん抱えていらっしゃる企業なら問題なしですが
話を戻すと、問題解決・目標達成の原理原則は
- 現状を正しく把握する
- あるべき姿を描く
- “現状”と”あるべき姿”のギャップを特定する
- ギャップを埋める施策を推し進める
というものです。
DX化を成功させ、誇りを持てるより良い会社にしたい!というビジョンがあったとするなら、あくまでITツールや生成AIは、事業者自身が描く”あるべき像”を実現するための手段の一つに過ぎません。
当編集部が “業務の棚卸し”こそがDX成功の第一歩、だと考えているのは“業務の棚卸し(=見える化)” で、現在地を把握できるからです。
“業務棚卸し”の営みを通して既存の業務プロセスを詳細に把握し、課題や非効率な点を洗い出すことで、先進技術を適用すべき領域が明確になり、より大きな付加価値が期待できる、というわけです。
ダイエットの例えを掘り返すなら、まずは体重計に乗って今の体重を知ること、普段の食事カロリーを計算すること、一週間の合計運動時間を振り返ってみること…こういったところから始めましょう、というのところでしょうか。
業務の棚卸しがDX推進に有効な3つの理由
ここからは”業務の棚卸し”がDX成功へ第一歩となる理由を3つほど挙げていきます。
先述した「現在地を知る」というメリット以外にも、会社を少しづつより良くして、誇りを持って仕事ができるようになるための営みとして効果的であることをご理解いただけると思います。
理想と現実とのギャップを特定し、戦略を策定できる
まず最初のメリットが、現状を正しく把握し、理想とのギャップを特定できる、と言う点です。
業務の棚卸しで「今、どのように仕事を進めているのか?」を可視化(=見える化)することで、デジタル技術を活用した理想的な業務フローとの差分(=ギャップ)を明らかにすることができます。
先述したように、”思い描く理想像”と”現状”とのギャップを特定し、埋めていく営みこそが問題解決です。そのためには”現状”を過不足なく正確に理解することから始める必要があります。
真に解決すべきボトルネックやムダを”共通認識化”できる
(先輩から引き継いだこの仕事、もっと良いやり方があるんだけどなぁ…)
現場の担当者レベルでは似たようなた疑問を持ちながら日々仕事している方もいらっしゃるかも知れません。
この問題のポイントは”過去の踏襲”に引っ張られるあまり、業務をより良くする(=改善する)と言う考え方が議論すらされない点(=ブラックボックス化している)にあります。
業務の”棚卸し”と”可視化”を通してブラックボックス化している業務を見つめ直し、議論のテーブルに乗せることはとても重要です。
現場部門と目線が合い、DX化への協力体制が築きやすくなる
具体的には業務インタビューを通して 現場部門の現状を取りまとめしていくのですが、この営みを通して現場部門の方と目線が合い、DX化への協力体制を強固なものにすることができます。
たとえば弊社nonetが現場部門への業務インタビューを行う際、現場部門へのヒアリング・インタビューでは「主導はDX推進部門でも、あくまで主役は現場部門」だとお伝えするようにしています。
DX推進部門は経営やテクノロジー適用の目線を持ち、現場部門は現場やお客さまへの価値提供の目線で、それぞれ想いや意見を交わすことになります。単にプロジェクト期間だけにとどまらず、従業員ひとりひとりが会社の将来を考えるキッカケになることも少なくありません。
「業務の棚卸し、何から始めれば…」とお悩みの方へ
「何から手をつければ良いのか…」「客観的な視点が欲しい」「リソース不足で自社では推進が難しそう」とお悩みの場合は、外部からの専門家の手を借りるのもひとつの方法です。
「業務の棚卸しから始めるDX」を掲げるITコンサル企業nonet 株式会社では、
- 現場部門へのインタビューを起点とした業務可視化
- 業務の全体像を可視化する業務マップ作成
- 具体的な打ち手の提案・実行
といった施策をワンストップでご支援するサービスをご提供しています。
ちなみに最近では生成AI利活用(社内問合せの効率化、生成AIを活用した営業マンの早期戦力化)の視点からご相談頂いたり、中期経営計画に沿ったDXグランドデザイン策定の領域でも実績がございます。
また、毎月3社限定で「無料オンライン壁打ち会」を開催しており、壁打ちベースでご相談いただける枠を設けております。DX化にまつわる悩みを整理されたいと言う方も、せっかくのこの機会をぜひご活用ください。

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