ナレッジ共有AI:Notebook LMで、オンボーディングが変わる

新しいメンバーのオンボーディング(=早期戦力化)にお悩みの管理職・OJT担当の方へ…
- 新メンバーの教育が既存社員の負担になっている
- 採用したメンバーが活躍しきれず、もどかしい想いがある
- マニュアルやOJTだけでは情報伝達に限界を感じている
こんな悩みはありませんか?
そこで今回は、新メンバーを受入れ予定のマネージャー・OJT担当者の方へ向けて「オンボーディングを変えるナレッジ共有AI:NotebookLM」をテーマに、参考になる情報をご紹介したいと思います。
また記事の後半では、オンボーディング時の具体的なユースケースと併せてNotebookLMの個別機能についてもご紹介しています。
今回の内容をきっかけに、新メンバーのスムーズな立ち上がりと早期にチームに貢献してもらうための方法をイメージしてみてください。
- 限られたリソースでもオンボーディングを成功させる方法を知る
- NotebookLMの基本的な機能について理解できる
ナレッジ共有AIでオンボーディングはどう変わるか?
みなさまの職場でも新メンバーへのレクチャーが進んでいらっしゃる頃でしょうか。
新しく入社したメンバーにいち早く活躍してもらうことが出来れば、会社の成長はもちろんのこと、新メンバーの定着率や既存メンバーへの影響といったポジティブな影響が期待できます。
とはいえ現実問題…
入社時に数時間程度の研修だけで現場に出ることになっていたり、そもそも教育担当といいつつ現場で忙しくしている方が兼務されていたり…と、早期戦力化のためのオンボーディング環境が整備されていない企業も少なくありません。
そこで当編集部がご紹介したいのが、ノートブック形式のAIツール:NotebookLMです。
NotebookLMをナレッジ共有ツールとして利用することで、教育担当メンバーの負担を低減し、かつ新しいメンバーの一人立ちをサポートできます。
そもそもNotebookLMって何?
今回ご紹介するNotebookLMは、Googleが提供するノートブック形式のAIツールです。
学習させたい資料をアップロードするだけで、搭載されたGemini(Googleの生成AI)が、ファイルを要約してくれるのみならず、会話形式でファイルの内容について回答してくれます。
複数のファイルを横断して内容を要約してシンプルな言葉で説明したり、実際の例を示したり理解を深めるよう質問を重ねることができます。
そうです、まるで新メンバー専任のオンボーディングの担当者のように!(謎のノリ)
新しいメンバーは、ちょっとした疑問からNotebookLMに質問でき、必要な情報を迅速に取得することで早期に業務に慣れることができます。
今回は新メンバーのオンボーディングに絞って活用方法を掘り下げて行きますが、社内からの問合せに悩む人事や情報システム部効率化をはじめ、幅広い業務で応用することができます。
※NotebookLM の応用アイディアとして、セールスイネーブルメントの施策におけるナレッジ共有ツールとしても利用できます。
■【関連記事】セールスイネーブルメントとは?人材難の企業こそ取組むべき”売れる仕組みづくり”
NotebookLMを活用したオンボーディングの具体例
NotebookLMは、オンボーディングの様々な場面で活用できますが、ここでは具体的な活用例として
- 新入社員のオンボーディング
- 異動・配置転換後のオンボーディング
- 進行中プロジェクトの新メンバーオンボーディング
の3つのケースにそって、NotebookLMの機能(AIチャット機能、Studio機能、タイムライン機能)をご紹介したいと思います。
新入社員の業務知識習得
新入社員には社内の基本的なルールからレクチャーしていく必要がありますが、そもそも日々の業務に追われている先輩社員や上司がベタ付きで対応するのは難しいケースもあります。特に成長を続けている企業であれば尚更です。
そこでNotebookLMの出番です。
交通費や出張時の申請にかかる業務プロセス、勤怠入力の社内ルールや旅費規程などをNotebookLM にアップロードすることで、ものの数分で簡易的なチャットボットを作成できます。
NotebookLMの基本機能である「AIチャット」機能は、事前にアップロードしたファイルの内容にそった情報のみを回答する仕組みとなっており、より会社の実状に即した回答を生成できます。
つまり、新入社員はちょっとした不明点(…たとえば勤怠管理システムの使い方や、宿泊を伴う出張の際に手当てが支給されるのかどうか、など)でさえチャット形式で気軽に質問することができます。
異動・配置転換後のスムーズな業務移行
組織再編を伴う社内異動や配置転換によって、新しい業務を担当することになったメンバーも、速やかに新しい業務に必要な知識や情報を習得する必要があります。
NotebookLMに異動先の業務に関する資料(業務フロー、担当者リスト、過去の事例、専任担当者の引き継ぎ資料など)を読み込ませることで、いち早く業務移行を進めることができます。
NotebookLMの機能である「Studio」の機能(ベータ版)を活用すれば、AIアバター同士が対談(ポッドキャスト形式)の形で語り合う音声が生成されます。
お客様先への移動時間などを上手に活用して、業務の概要を理解するのに適した機能といえます。※2025年4月現在、日本語には未対応ですが…
プロジェクトへの途中参加メンバーの立ち上げ
ファームやSIerなど、プロジェクトベースで仕事を進める企業なら、プロジェクトの途中から参加するメンバーの立上げがそのままプロジェクトの行方を占う要素になることを身をもって理解されていると思います。
途中参加するメンバーは、既存のプロジェクトの背景、進捗状況、チームの役割分担などを迅速に理解し、いち早く顧客へ価値提供できるように準備する必要があるからです。
プロジェクト計画書、議事録、関連ドキュメントなどをNotebookLMに読み込ませることで、短時間でプロジェクトの全体像を把握し、スムーズに業務に参画する助けになります。
NotebookLMの機能である「タイムライン」機能は、プロジェクトの動きを時系列で把握し、登場人物の役割を把握するのに適した機能です。
NotebookLMをフル活用するために
ここまでで、NotebookLMを活用したオンボーディング業務の効率化について考えてきました。
勘の良い方はお気づきかと思いますが、NotebookLMの機能をフル活用するには、そもそもの話として「NotebookLMに学習させる情報=PDF資料やWEBサイトURLなどが存在すること」が大前提となっています。
事細かな情報まで正確にドキュメントすることが正しいとは言いませんが、やはり中長期的な視点で見れば規定類やプロジェクト資料などはデジタル資料化しておくのをオススメします。
※以前の記事でも、デジタル化されたドキュメントは会社の資産になるという話をさせて頂きました。
■【関連記事】“書類の山”に苦しむ会社こそ、膨大なデジタル資産を築くチャンス?
これまでに蓄積したデジタル資産が、生成AIをはじめとするテクノロジーの力でそのまま会社の競争力になる時代が到来しつつあるわけですね。
コストを抑えつつ始められるNotebookLM
NotebookLMは無料プランが提供されており、コストをかけずに実際の操作感を試していただけます。利用中の業務マニュアルや規程を学習させて、実際の効果を試してみてください。
一方で、
- 学習させるためのドキュメントが整備されていない
- 自社だけで完遂するのは難しそうより高度な使い方を検討したい!
という方は、外部専門家の手を借りるのもひとつの方法です。 ※完全にポジショントークですが笑
大阪・京都の関西圏のお客さまを中心にDXコンサルティングを提供するnonet 株式会社では、NotebookLMやGeminiの活用コンサルティングを含む
- そもそもNotebookLMってどんなことができるの?
- 運用に乗せるためにどんな資料を準備すべき?
- そもそも…資料化すべき情報を構造的に整理したい
といったお悩み解消をワンストップでご支援する、コンサルティングサービスをご提供しています。またより高度な活用方法を検討されたい方にむけて、NotebookLM Plusという上位プランのご提案も可能です。
さらに毎月3社限定で「無料オンライン壁打ち会」を開催しており、壁打ちベースでご相談いただける枠を設けております。せっかくのこの機会をぜひご活用ください。

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