【徹底解説】ひとり社長・スモビジ経営者のための「初めての年末調整ガイド」
起業して初めての年末調整…どんな流れでどんな手順が必要だっけ?とお悩みのひとり社長・スモビジ経営者の方へ。
今日の内容は、出来るだけ専門用語を使わずに解説する「初めての年末調整ガイド」についてです。
年に一度の年末調整、
- 初めて年末調整。そもそも年末調整って何だっけ?
- 年末調整って どんな流れで、どんな手順が必要?
- 税理士さんに依頼せず、自力で年末調整をやってみようかな?
といった不安や疑問で頭がいっぱい…という方も多いのではないでしょうか。
この記事では まったくの知識ゼロだった私が、自分ひとりで2022年の年末調整を乗り越えた方法について 出し惜しみなくご紹介しています。
会社を創業して初めての年末調整を迎える担当者の方・スモビジ経営者の方は、ぜひ考にしてみてください。
- 年末調整の大まかな流れ・スケジュールがわかる
- コストは60%、手間を90%減らせた年末調整アプリを割引価格で利用する方法
経営者・会社側の目線から見た「年末調整」ってナンだ?
まず最初に経営者・会社側から見た年末調整とはなんなのか?を簡単におさらいしておきます。
年末調整とは、シンプルに言うと「会社が従業員から預かっていた、1年分の所得税を再計算(=精算作業)して、税を納付する手続き」です。
もう少し具体的にお伝えすると…
サラリーマン経験がある方なら 当時の給与明細をチェックしていただきたいのですが、給与を受け取っている方(役員報酬を含む)というのは、毎月の給与か「所得税」という名目で税金がマイナスされて振込まれています。(これを特別徴収されている、といいます)
実は、このマイナスされた所得税は会社が従業員から一時的に預かっている おカネなのです。
そのため、毎年の年末調整を通して正しい税額を計算し、会社が多めに預かっていた場合は従業員へ還付(払い戻し)したり、少ない場合は徴収(追加で払ってもらう)するなどする必要があります。
そして最終的に 会社が従業員の代わりにまとめて税金を納付する、というのが年末調整の大まかな流れです。
年末調整の対象は どんな人?
そもそもの話ですが、会社として年末調整を行う対象者は、どういった方なのでしょうか?あえてシンプルにお伝えすると、
- “年末時点”で自社に在籍、給与の支給対象で、かつ年収2000万円以下
の方が対象です(正確には より厳密な条件が国税庁のサイトに公開されているのですが、ここでは大枠を理解いただくために、あえてシンプルな表現でお伝えしています)。
ちなみによくある質問で「アルバイト、パートの方は年末調整の対象ですか?派遣社員の方は?」というご質問を頂きますが、
会社が直接雇用(=給与を支払っているのはあなたの会社)しているアルバイト・パートタイマーの方は対象 になります。
一方で派遣社員の方は対象外になります(給与の支給元が”あなたの会社”ではなく、”派遣会社”のため。)
年末調整の手続きに必要な書類たち
ご存知の通り、年末調整の手続きには非常に多くの種類の書類・様式が出てきます(しかも漢字が多すぎる!)。
必要な書類は以下にリスト化しておきます(★の印は、年末調整の対象者全員から記入してもらい、回収する必要がある書類)。
- 扶養控除等申告書 ★
- 基・配・所・申告書 ★
- 保険料控除申告書 ★
- 源泉徴収簿
- 源泉徴収票
- 所得税徴収高計算書(=納付書)
- 法定調書合計表
- 給与支払報告書(総括表+個人別明細書)
・・・はい、そうなんです。わかりにくいんです。めちゃくちゃわかりにくいんです。
結論から言いますと、信用できる税理士さんに協力してもらうか、もしくはこの記事でオススメしている「マネーフォワードクラウド 年末調整 」といった年末調整サービスを活用した方が良いと思います。
年末調整の仕組み自体、そもそも理解するだけでもひと苦労ですし、税金の計算ロジックや従業員への還付・追加徴収、関係各所への書類作成など…やることが多すぎて本業に取組む時間がなくなってしまいます。
特に設立初年度なんて事業を軌道に乗せることが最重要にも関わらず、登記関連・税金関連・許認可関連・金融機関対応などなど…やることが山ほどありますよね。もちろん、社内に詳しいメンバーがいるなら別ですが…
年末調整の大まかな流れ(概算スケジュールあり)
年末調整にかかる概算スケジュールと合わせて、おおまかな流れを見ていきたいと思います(⇒の画像はクリックで拡大できます)。
もちろん企業さんごとに細かなスケジュールは異なりますが、、書類提出の期限(年明け1月末日)から逆算して、11月ごろから従業員への周知が始まる会社さんが多いようです。
- 従業員への周知(11月〜)
- 控除申請書類の回収(11月〜12月)
- 年末調整の計算(〜12月)
- 従業員への過不足分の還付・徴収(1月支給の給与)
- 徴収税額の納付(〜1月中旬ごろ)
- 各種書類の作成・提出(〜1月末)
ここからは、実際に筆者も利用している「マネーフォワードクラウド年末調整」の操作画面をお見せしつつ、ステップごとに必要な対応について解説していきたいと思います。
まずは事前準備として、←の画像(クリックで拡大できます)のように、申告書類の回収に必要な情報として「申告書類の提出期限」を設定しておきます。
また「手続き名」には、年度情報を追記しておくのがオススメです(詳細な理由は後述しますが、還付・徴収の計算が格段にラクになります)。
年末調整対象者への周知(11月〜)
およそ3ヶ月間にもわたる年末調整は、まず最初に「年末調整対象者への周知」から始まります。
具体的には以下の3つの控除申請にかかる書類への記入・提出を年末調整の対象者に依頼することになります。
- 扶養控除等申告書
- 基・配・所・申告書
- 保険料控除申告書
私自身が年末調整業務を経験して 特に重要だな と感じたのは、
- 年末調整の基本(年末調整って何?)について解説
- 明確に「X月X日まで」と期限を切っておく
- 未提出者への催促スキーム
の3点でした。サラリーマン時代を思い出すと、期限が来ているのに書類を提出せず、総務の方にはご迷惑をかけたことをめちゃくちゃ後悔しました汗
ちなみに「マネーフォワードクラウド年末調整」には
- 従業員への周知
- 申告に必要な書類の案内
- 期日が近くなったタイミングでの催促
などを自動で行う機能が標準でついています。(上の画像は実際のシステム画面です。)
細かいところではありますが、未提出メンバーに 個別で声掛けをする必要がなくなるのは嬉しいポイントかも知れません。
各種 控除申請書類の回収(11月〜12月)
周知を受け取った年末調整の対象者は、控除証明書・必要書類をもとに「控除申請書類」に記入し、提出することになります。
具体的に 控除証明書類の一例を挙げると、
- 保険料控除証明書(保険会社が送ってくれる)
- 寄付金受領証明書(ふるさと納税も)
- 住宅ローンの年末残高等証明書(金融機関が送ってくれる)
- 中途入社の方は前職の源泉徴収票(前の職場が送ってくれる)
といったものがあります。
「マネーフォワードクラウド年末調整」を利用すると、申請者の方は順番に質問に答えていく形で、スマホからでもカンタンに申請書類を作成・提出することができます。
「どんな控除証明書類が必要か?」といった情報もガイドで表示してくれるので、新卒社員などの初めて年末調整を経験される方でも悩まずに書類作成ができると思います。
年末調整の計算(〜12月)
年末調整対象者からの控除申請書類を回収できたら、正しい税額を計算する年末調整作業を行います。ここからが本番ですね。大まかな計算の流れは次の6ステップになります。
- 給与総額・社会保険料・源泉徴収済税額を集計
- 給与所得控除額をマイナス
- 所得控除額を差し引き、課税給与所得額を算出
- 所得税率を掛け、控除額をマイナス
- 住宅ローン控除額をマイナス
- 復興特別所得税をプラス、年調年税額を算出する
もちろんですが、年末調整対象者全員分の計算が必要になります。かなり大変ですね…
従業員への過不足分の還付・徴収(1月支給の給与)
次に、従業員向けの精算作業にあたる還付・徴収の手続きを行います。
計算作業で最初に集計した”源泉徴収済み税額”から、”年調年税額”を差し引きした金額を従業員の給与で精算することになります。
具体的な還付・徴収額は ↓ で求めることができます。
- 源泉徴収済み税額 − 年調年税額 =+なら従業員に還付(返還)
- 源泉徴収済み税額 − 年調年税額 = −なら従業員に徴収(追加で預かり)
ちなみにですが、私の会社は「月末〆の翌25日支払い」なので、12月中旬〜末日までに 年末調整の計算作業を完了していて、12月分(1月支給)の給与で過不足分を精算(=還付or追加徴収)しました。
具体的な流れとしては「マネーフォワードクラウド給与」という関連サービスと連携しておいて、マネーフォワード年末調整の還付・徴収額の情報を取り込み、自動で翌月の給与で精算します。(画像クリックで拡大)
事前設定の段で設定をオススメしていた「手続き名」と紐付けることで 還付・徴収額と給与を自動計算してくれるわけですね。
徴収税額の納付(〜1月上旬ごろ)
従業員 全員分の還付・徴収分を計算したら、納付書を作成して税金を納めることになります(ちなみにですが、実は「納付書」というのは通称で、正式名称は「所得税徴収高計算書」といいます。この記事では”納付書”で統一します。)
納付書のフォーマットは、税務署から書類を取り寄せたり、ダウンロードして印刷すること形で作成できます。
とはいえ年明け1月は窓口が混み合うため、会社のパソコンからも申請・納付できる「e-Tax(国税電子申告・納税システム)」活用いただく方法がオススメです。
「マネーフォワード年末調整」なら、いくつかの事前設定を行うだけで、ワンクリックで電子申請まで完了することができます。(左上の画像をクリックで拡大できます)
※電子申請を利用するためには、事前に「電子証明書の取得」と「e-Taxアカウントの作成」が必要です。
各種書類の作成・提出(〜1月末)
最後に「年末調整対象者」「税務署(国税)」「市区町村(地方税)」あてに書類を作成・提出して完了です。(例年のスケジュールを見ると1月末日=1月31日が期限となっていることが多いようです。)
それぞれの提出先と合わせて、どのような書類が必要なのか。しっかり解説したいと思います。
年末調整の対象者(=自社従業員)に発行するもの
- 源泉徴収票
があります。
この「源泉徴収票」は、ご自身で確定申告を行う予定に従業員(副業社員や住宅ローン利用初年度の方など)に必要となるため、できるだけ速やかに配布しておくと良いでしょう。
確定申告は、毎年2月15日〜3月15日が申告期間となっています。そのため源泉徴収票の配布は1月中に完了してあげると喜ばれると思います。
税務署(国税)あてに提出するもの
次に、税務署(国税)あてに提出する書類は次の2種類です(⇒のようなフォーマットの書類です。画像クリックで拡大)
- 法定調書合計表
- 源泉徴収票
「法定調書合計表」とは、年末調整の計算で確定した1年間の支払額や税額を会社全体としてまとめたものです。また全従業員の「源泉徴収票」と併せて提出する必要があります。
市区町村(地方税)あてに提出するもの
- 給与支払報告書(統括表)
- 給与支払報告書(個人別明細表)
ここで面倒なのが、先述した税務署(国税)宛の書類は「会社の本店所在地を管轄する税務署」への提出でOKなのに対して、市区町村あての書類2種は「従業員の居住区となる市区町村すべて」に提出が必要になります。
イメージしにくいと思うので、もう少し噛み砕いてお伝えすると…たとえば
- 社長:大阪市中央区に住んでる
- 経理Aさん:堺市北区に住んでる
- 職人Bさん:枚方市に住んでる
という3人構成の会社の場合、「大阪市北区」「堺市北区」「枚方市」にそれぞれ書類を提出する必要があります。
これも紙で提出するのはあまりにも非効率なので、私は「マネーフォワードクラウド年末調整」と「eLTAX(地方税ポータルシステム)」を活用して電子申請で対応しました。
年末調整はクラウドサービスで”仕組み化”しよう
冒頭でもご紹介しましたが、年末調整は気合!根性!で乗り切るには あまりにもハードルが高すぎます。
私自身がITコンサルタントだから、というポジショントークな面も否めませんが(汗)やはり「マネーフォワードクラウド年末調整」などのクラウドサービスで “仕組み化” するのがオススメです。
「もし、年末年始の忙しい時期に、”控除書類の管理” や “年末調整額の計算” 作業から解放されるとしたら….」
「今以上に 家族やパートナー、自分自身のために時間を使えるようになる、としたら…」
クラウドサービスを活用して年末調整を”仕組み化”すれば、きっとそのイメージに近づけるはずです。
- 対象者への周知・リマインドの自動化
- PC・スマートフォンからもラクラク控除申請
- 面倒な年調額の計算もシステムが自動計算
- 給与システムとの連携で還付・徴収もワンクリックで
- e-Tax/eLTaxと連携して、オフィスに居ながら電子申請も
オトクなキャンペーンのお知らせ
最後に、おトクなキャンペーンについてご紹介させてください…
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※ご相談の際はクーポンコード「MFCLOUDCP」をお伝えいただくとスムーズです。
まとめ
今回は「スモビジ経営者のための、初めての年末調整ガイド」についての内容でした。
当サイト:Seeds4Biz(しーずふぉーびず)では、創業〜新たな事業の展開に至るまで、”ビジネスのタネ” に繋がるような情報を幅広く発信しています。
今回の内容が「参考になった、興味をもてた」と言う方は、ぜひ他の関連記事からも興味のある情報(ビジネスの”タネ”)を探してみてください。
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