数字・会計が苦手でも大丈夫!ストラック図〜Part.1 ストラック図って何?〜
数字・会計が苦手…と感じているスモビジ経営者の方へ
- そろそろ…ウチの会社も経営戦略を立ててみたい!
- 会社の現状・収支構造を客観的に把握したい
- でも簿記や会計などの数字が苦手…
こんな悩みはありませんか?
今日はそんなスモビジオーナー、若手経営者へ向けて「ストラック図を活用した経営戦略」をテーマに、数字・会計が苦手な方に役立つ情報をお伝えしていきます。
記事の前半では、数字が苦手な方にこそストラック図をオススメする理由について、記事の後半ではストラック図を理解する上で知っておきたい7つの要素について解説しています。
ストラック図について理解を深めたい方、数字が苦手な若手経営者の方は ぜひ参考にしてみてください。
※ストラック図を使った目標設定の手順を知りたい方はをご覧ください。
■【関連記事】数字・会計が苦手でも大丈夫!ストラック図〜Part.2:初めての経営戦略 〜(執筆中)
- ストラック図とは?その概要を理解できる
- 数字や会計が苦手な経営者にこそ、ストラック図をオススメする理由
- ストラック図、7つの要素を徹底解説
ストラック図を知れば、数字が苦手でも事業計画を描ける
まず最初に、ストラック図とは何か?について簡単におさらいしておきましょう。
ストラック図とは「Strategy:戦略」と「Accounting:会計」を組み合わせた造語で、損益計算書をモデル化(=シンプルな図式化)したものです。
具体的には右上の画像(クリックで拡大できます)のような構成となっています。
ストラック図を利用するメリットはたくさんあるのですが、ざっくり2つに分けて掘り下げていきたいと思います。
※損益計算書ってなんだっけ?をおさらいしておきたい方は
“欲しい利益” から逆算して戦略が立てられる
ストラック図を活用して経営戦略を検討することのメリットとして、「“欲しい利益”から逆算して戦略を立てられる」というものがあります。
来季の経営目標・売上目標を、みなさまどんな考え方で設定されていますか?
「今期は1億売り上げたから、来季は120%UPで1.2億!」というイメージの経営者の方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、”売上額”よりも”利益”を追求するのが会社経営です。売上額ばかりに目が行くあまり、営業マンの採用を増やしすぎて固定費が増えすぎたり、安易な値下げをしすぎて利益を削ったりしまったりしていませんか?
ストラック図を眺めながら営業戦略を立てることで、考えなしに広告費や人件費への過剰な投資するのが危険だとイメージすることができます。
全体像を視覚化することで直感的に把握できる
ストラック図の活用をオススメする2つ目の理由は、全体像を視覚化して把握することができるから、です。
というのも、若手経営者の方の中には「商品やサービスの知識では誰にも負けないけど、数字や会計はちょっと…」と苦手意識をお持ちの方も多いと思います。
そんな方にこそストラック図をオススメしたいのです。
例えば昨期の数字をストラック図に当てはめて考えるだけも、視覚的かつ直感的に利益と売上高・固定費と変動費の関係性を掴んでいただけるようになります。
ストラック図:7つの要素を徹底解説!
ストラック図は、大きく次の7つの要素で捉えていただくことをオススメします。
- 売上高
- 変動費
- 限界利益
- 固定費
- 人件費
- その他
- 利益
ご存知のキーワードもあれば、あまり聞き馴染みのない言葉もあるでしょうか。
捉え方としては、売上として入ったお金を左から右に見ていくイメージになります。つまり…
“売上高” は、”限界利益” と “変動費” に分かれる。⇒ “限界利益” は、”固定費” と “利益” に分かれる。⇒さらに “固定費” は “人件費” と “その他の費用” で考える、という流れになります。
「売上高」:商品を提供することで得られた売上
あまり説明はいらないかもしれませんが、「売上高」とは、お客様にあなたの商品・サービスを提供することで得られるオカネのことを指します。
いわゆる”経営戦略”と聞くと、まず最初に数値を設定したくなるのが “売上高” かも知れません。
もちろん会社にとって売上が重要なのは間違いありませんが、家賃・給与・各種経費・そして法人税などを納めたあとに残る“利益”こそが売上高 以上に重要となります。
いわゆる会社の自己資本・内部留保は”利益”の蓄積だからですね。
よくあるパターンとしては売上目標に執着しすぎるがあまり、商品・サービスを値下げしてしまうケースでしょうか。
こうなると「売上は上がったけど、仕事が忙しくなっただけで利益が残らない」という事態に陥ってしまいます。
こういったコスト競争はスモビジや中小企業が取ってはいけない戦略の代表格ですね。値下げ競争で生き残れるのは資産を潤沢に持つ大企業だけです。
「変動費」:商品の販売に連動して増減する費用
売上高から最初に引かれるのが「変動費」です。「変動費」とは、売上高に比例する費用のことを言います。
具体的に例をあげると
- 商品・サービスの仕入れ原価
- 商品の原材料費
- 送料
などを概念的にまとめた言葉になります。シンプルにお伝えすると、商品・サービスを売れば売るほど増える費用、といったところでしょうか。
「限界利益」:商品を販売する(=本業)で得られる利益
「限界利益」は、売上高から変動費を引いたもの、つまり「商品を販売することで得られる利益」のことを指します。 ※粗利益という表現もありますが、限界利益が正解です。
具体的にお伝えすると…
とある商品を1個作るために150円かかり、その商品を1個売ると200円もらえる、というケースでは、限界利益=50円になります。
この限界利益は、商品やサービスをどのくらい生産・販売するか?(すなわち生産戦略・販売戦略)を決めるうえで重要な指標となります。作れば作るほど、売れば売るほど赤字になってしまう商品だとマズいですよね。
また、自社で取り扱っている商品がいくつかある場合、それぞれの限界利益を算出して比較してみることで、どの商品やサービスが収益性が高いかを判断することができます。
収益性の高いサービスを特定できた、ということは、そのままより重点的に販売拡大に取り組むべき商品はどれか?を特定できたのとほぼ同じ意味を持っています。
「固定費」:会社が存続するために必要な費用
次に「固定費」について。固定費は、期間によらず一定の金額である費用のことを指します。
売上に対して比例の関係にはなく、たとえ売上や生産量が変動しても固定費の金額が変わらない費用です。そのため、自社の倒産リスクを考える際にも重要な役割を果たします。
たとえば「固定費」と「変動費」、「限界利益(の割合)」がわかると、損益分岐点売上高を計算することができます。
損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ 限界利益率
また、固定費はさらに「人件費」と「その他」で分けて考えるとより具体的なイメージを膨らませることができます。詳しい解説を見ていきましょう。
「人件費」:役員報酬・給与・賞与・社会保険料など
人件費は、社長・役員を含む従業員を抱えるうえで必要になる費用です。
毎月の給与・役員報酬、それに伴う社会保険料・源泉徴収、また賞与や福利厚生費も人件費として含まれます。
人件費について考える上では「売上高に対する労働分配率」を計算してみるのもオススメします。計算式は非常にシンプルで、
対売上高 労働分配率(%) = 人件費 ÷ 売上高
で導き出すことができます。
固定費を “人件費” と “その他” で分ける理由のひとつが、この労働分配率を把握するためです。新たに採用を増やしたり、研修制度や賞与などで従業員への還元を検討する際には、労働分配率をみて判断していただきたいからです。
ちなみにですが、もちろん企業規模や業種・業界でも”適正な労働分配率” というのは変わってきます。
参考までに中小企業庁の白書からの情報をお伝えしておくと、大企業であれば約50%、中小企業であれば70~80%が労働分配率の平均値となっています。
ぜひ一度、お時間のある時にご自身の会社の労働分配率についても計算してみてください。
「その他 固定費」オフィス家賃・通信費・広告費
- オフィスの賃料
- 電話・ネットなどの通信費
- 広告宣伝費
などが挙げられます。いわゆる仕事で利用するサブスク系(定額課金)のサービス利用料はここに入ります。
「利益」:最終的に残るおカネ
最後に「利益」についてです。ここでいう利益は“税引前当期純利益(税引前利益)”に相当するイメージです。
ちなみに払うべき税金は利益に対して課税されますが、”ざっくり1/3ほど” と考えていただくと良いでしょう。
つまり、会社に残るおカネは利益の2/3ほどとなる計算です。
1年間頑張って決算時を迎えた時、納税後に残ったおカネが、自己資本・利益剰余金(=B/S上の純資産)となります。翌年以降の新たな事業・施策への投資の源泉であり、万が一の支払い余力にもなるわけです。
中には、どうしても税金を払いたくないために 節税の手法に全集中される方もいらっしゃいますが、自己資本・利益剰余金を増やして会社を強くし、金融機関からの信頼を勝ち得る、というのもスモビジ経営には重要な考え方となります。
まとめ
今回は「ストラック図とは何か?」その概要についてお伝えしました。
次回の記事「数字・会計が苦手でも大丈夫!ストラック図〜Part.2:初めての経営戦略 〜」では、欲しい利益(=最終的に残したいおカネ)から売上目標を考える方法について解説したいと思います。
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