【徹底解説】MicrosoftのRPA!”Power Automate”の機能とポテンシャル

2020年ー。いわゆる「働き方改革関連法案」の影響が中小企業にもおよぶこととなり、大企業と同じ様に「働き方改革の実現」が求められることになります。

さらに4月からは、某感染症対策を目的とする「全国的な外出自粛要請」という逆風も吹きはじめました。)

 

そんな中、業務効率を維持・向上させるためのソリューションとしてクラウドで提供されるグループウェア自動化ソリューションであるRPAが再評価され始めているのはご存じでしょうか?

 

もしかすると これを読んで頂いている方の中にも

  • 稼働削減の視点から、RPAについて興味がある。
  • Microsoft365(Office365)で提供されているアプリ群をもっと活用したい
  • 業務自動化は大きな課題だけど、ROIの観点からRPAへの投資に踏み切れない

といった悩みをお持ちの方がいらっしゃるのではないでしょうか?

 

そこで今回はそのような悩みに対する一つの答えとして、 Microsoftが提供するRPA: Power Automateの「活用例」と「将来的な可能性」についてご紹介していこうと思います。

■RPAとは?基本をおさらいしておきたい方はこちら

  • Power Automateとは?大まかに全体象を掴むことができる
  • 他RPA製品とPower Automateの違いがわかる
  • 自動化の具体例から業務改善の視点を学ぶことができる



“Power Automate”=MicrosoftのRPA

Power Automate(旧:Flow)とは、シンプルにお伝えすると「Microsoftが提供しているクラウド型のRPAサービス」と考えるとイメージしやすいかと思います。

PowerAutomateのページを見ても”RPA”という言葉では表現されていませんが、

  1. APIを利用したDPA機能は実装済み
  2. BIツールやAIなど、すでに同社のAzureに搭載済み

という2つの機能・特徴から考えても「単なる業務の自動化(RPA)サービス」だけに終わらない拡張性の高いサービスであることがわかります。

 

より広い業務領域をカバーする(様々な部署への展開)ことを念頭に、「各種Azureサービスとの連携する」という戦略も検討することができるでしょう。

 

【参考】Power Automateによるプロセスの自動化|Microsoft ※外部リンク

 

 

これはあくまで私の推測ですが、以前の「“RPA x AI”の進化と共に見えてくる3つのステップ」という記事でもご紹介したように、今後のEPAやCAといったサービスへの進化を見越してのものではないか、と考えています。

 

Power Automateの利用料金

次に、気になるサービス利用料について。

2020年5月現在 Office365(Microsoft365)を契約中の方なら、Power Automateの多くの機能を追加料金なしで利用することができるようです。

この場合、提供されるライセンスは[Office 365 用 Power Apps/Power Automate]というもので、基本的な機能を利用できるとのこと。

※最新の情報は公式の「価格」ページで確認ください

 

いわゆるRPA機能については「UI Flow」というサービスを追加する必要があります。一方で、様々なクラウドサービスを接続して効率化する機能(=DPA機能)はPower Automateで利用が可能です。

さらに自動化のRPAアドオンやAI Builderといった機能を利用したい場合、またはAzureAIなどのMicrosoftサービスとの連携が必要な場合、適宜 必要な機能を購入する形になるかと思います。

 

Power Automateの活用事例

ここまでで簡単に「Power Automateとは」「サービスの提供体系」をご紹介しました。

このセクションでは具体的な活用事例・ユースケースとして「Power Automateの機能で実装できる仕組み」を紹介します。

 

稼働報告・集計(安否確認)システム

まず最初に、Microsoft365のコミュニケーションツールであるTeamsを基盤として、在宅ワーカーの健康状態を報告・集計する仕組みについて考えてみましょう。

 

この仕組みのメリットはユーザ・管理者の双方にあります。

ユーザ(報告者)視点で考えると、Teams上でアンケートに答えるだけで報告を完了することになり、必要な時意外は文字を入力する必要がありません。

またマネージャ(管理者・集計者)視点ではPowerAutomateに自動集計を任せられるため、健康状態を把握するためだけに管理工数を費やさずにすみます。

 

さらに この仕組みを応用する形で、各種災害など有事の安否確認ツールとしての利用も可能だと思います。世の中にはサードパーティ製の安否確認ツールがサービス提供されていますが、特にBCP対策への投資が難しい中小企業などには、この方法をオススメできると思います。

 

■解説YouTubeにも講義の様子がアップされているようです。興味のある方はぜひ(Youtube動画へのリンクです)

30分でランチ勉強!Microsoft Power Automateで健康状態報告フローを作る#COVIDENGR #コロナ対策エンジニア #PowerApps #リモートワーク #テレワーク30分でランチ勉強!では平日のお昼の30分を使って、色々なITサービスを使って在宅勤務やリモートワークを使ってどのように効率よく仕事ができるかについて学びます。今回は Microsoft の Power Automa...
 youtu.be
30分でランチ勉強!Microsoft Power Automateで健康状態報告フローを作る

 

まとめ

今回は、Microsoft の業務自動化サービスである”Power Automate”についてご紹介しました。

冒頭でお伝えした通り、数あるRPAソリューションの中でもPowerAutomateを利用する一番のメリットは、やはり”ポテンシャルの高さ”にあると思います。

Microsoftが提供しているAzureAIなどと連携し、単なる業務プロセスの自動化のみならず、将来的なCognitive Automationと呼ばれる高度な自律化を視野に検討できるという点に大きな可能性があるからです。

 

「とりあえず、お試しで導入してみようかな」とお考えの企業様も、「売上予測や在庫管理も、ゆくゆくはAIに任せたいな」とお考えの企業経営者の方も、まずはPowerAutomateの機能を体験してみてはいかがでしょうか。

 

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