「起業の夢を現実に」1年後に資金調達を成功させビジネスをスタートさせる方法

資金調達のハードルを乗り越えて、1年以内に自分のビジネスをスタートさせたいあなたへ。

こんな悩みはありませんか?

  • 起業したいけど、資金調達の方法がわからない
  • 自己資金の準備が足りないと感じている
  • 起業に向けて、具体的なアクションプランを知りたい

 

この記事では「1年後に資金調達を成功させ、会社を設立する方法」というテーマで、起業を目指す方の参考になる情報をお伝えしていきます。

実際に私も今回ご紹介するポイントを踏まえて会社を設立し、資金調達を成功させることができました。

 

「起業の夢を現実に変えたい!」というアツい想いをお持ちの方はぜひ参考にしてみてください。

  • 1年後に資金調達を成功させるための流れがわかる
  • 資金調達のための具体的なアクションプランを知る

序章:起業への一歩は資金調達から

起業への夢、それは時に情熱を湧き上がらせ、時に不安にさせるもの。しかし、あなたが一歩踏み出す勇気と計画があれば、その夢は現実のものとなります。そして、その第一歩として避けては通れないのが「資金調達」です。

そう言った意味で資金調達を成功させるには、あなたの頭の中にあるアイデアやプランを明確にし、必要な資金を正確に見積もることから始める必要があります。

またそのアイディアを自分以外の方にプレゼンしてみることで、現実に即したプランであるか、市場に受け入れられる可能性があるかを評価、検証するチャンスでもあります。

 

さて、今から1年後の今日。あなたが起業家としての新たなスタートラインに立つ姿を想像してみてください。

熱意とやる気に満ちていますか? もしかすると、ほんの少し不安もあるでしょうか。

それは、今から始める資金調達の取り組みによって、絶対に現実にすることができます。粘り強く、着実に、そして賢く資金調達に取り組むことで、あなたのビジネスは確実に前進し、1年後、夢は現実のものとなるでしょう。

子どもの頃の”憧れ”は、いつしかやがて”夢”になった。

“夢”はやがて”計画”となり、”計画”はやがて”目標”となり、”目標”はやがて、”現実”となる。

 

【関連記事】独立に必要な「お金の話」を基本から|独立開業を検討中の方へ

 

今から1年後の資金調達に向けて準備しておくこと

さて、ここからは「起業を夢で終わらせない」ために、より具体的で現実的、かつ生々しい話をしていきます。

まずそもそもの話、起業はゴールなどではなく単なるスタートラインに過ぎません。起業という形スタートさせたビジネスを成長させ、あなたのご家族をはじめ、一緒に働くことになる従業員たちの生活を背負い続けることこそが成功への第一歩です。

 

具体的には 1年後に日本政策金融公庫からの融資獲得をゴールとして、ステップバイステップで解説していきたいと思います。

 

公庫融資を断られる理由をひとつずつ潰し込んでいく

「日本政策金融公庫」は、財務省が所管する政府系金融機関であり、基本的には一般会計(税金など)で運営されています。

役割としては

民間金融機関の取組みを補完し、事業に取組む方々等を支援する

とされており、国民生活の向上に寄与する事業に対しては積極的に融資を出すとされています。

 

【参考】日本公庫の資金の流れ|日本政策金融公庫 ※外部リンク

 

そんな日本政策金融公庫ではありますが、当然ですが慈善事業ではありませんので断られる可能性もあります。断られる理由としてよく挙げられるのは

  • 自己資金の金額が足りない
  • 税金・公共料金の滞納・遅延があり、信用情報にキズがある
  • まったく未経験の業種で起業する
  • 事業計画書、返済計画が破綻している

といったものがあります。

民間より融資を受けやすいとはいえ、国の税金で運営されていますので最低限の条件は満たしておく必要があるわけですね。※あとは、当たり前ですが反社の方は100%落ちるようです。

 

公庫融資には”暗黙のルール”がある?

また、そもそも知らないと話にならない”暗黙のルール”があるのにも注意が必要です。

たとえば公庫の創業融資制度の自己資金要件には

  • 創業資金総額の10分の1以上の自己資金
  • 融資限度額:3000万円(運転資金は上限1500万円)

と記載があります。

これをそのまま言葉で受け取ってしまうと「自己資金で300万円用意したで!公庫さん、3000万円ほど貸してもらえまっか?」になってしまいそうですが、おそらくほぼ100%融資は通りません。 ※もちろんこれにも例外はあるようですが…

現実的なラインでいくと

  • 最低でも借りたい金額の半額くらいの自己資金
  • 借りれるお金はおおよそ1000万円くらい

が妥当です。

ちなみに融資申込み額が1000万円を超えると、日本公庫の支店では決裁権がなく本部での決裁となるそうです。そのためよほど確実な話でないと敬遠されがちとのこと。

もし1000万円以上の融資が必要な場合は、信用組合・信用金庫といった地域の金融機関からも融資を検討されるのがオススメです。キーワードは「協調融資でお願いできませんか?」です。

■【関連記事】協調融資とは?(執筆中)



自己資金はコツコツ積み立てておこう

まず始めに自己資金の貯め方は、融資審査で最も注視されるポイントだと覚えておいてください。

実際に公庫で創業融資を申請すると、数週間以内に融資担当者との面談が設定されるのですが、そこでは過去6ヶ月分程度の通帳(入出金履歴)を提出します。

ちなみに、私が地域の公的創業支援プログラムに参加した時に聞いてみたところ、やはり毎月一定額をコツコツ貯金しているのは大きな評価ポイントになると仰っていました。

コツコツ貯金できている=お金の管理ができている=融資してもちゃんと返してくれる、という考え方だそうです。まぁ確かに自分がお金を貸す立場で考えると当然ですよね。

  • ギャンブルにハマっている友人
  • コツコツ貯金している友人

2人からお金を貸して欲しいと言われて、どちらに貸したいt思いますか?という話です。

 

また、金融機関としては「自己資金が、出所がわかるお金かどうか」も気にしているポイントのようです。

「急に現金100万円が口座に入金されている」とか「消費者金融から借りた300万円を自己資金として融資申請してきた!」みたいなケースを嫌うとのこと。

いわゆる”タンス預金” や “見せ金(みせがね)”は「ダメ、絶対。」ということですね。

 

信用情報をできるだけキレイにしよう

さらに注意すべきは税金や公共料金、クレジットカードなどの支払いですね。

正社員で会社勤めの方なら、毎月の給与から会社が引き落としてくれており気にする必要はないかも知れませんが、そういった方も公共料金やクレジットカードなどの滞納には最新の注意を払っておきましょう。

 

先述したように、公庫さんは政府系金融機関だけあって税金や社会保険料の滞納があれば一発NGのようです。

ご自身の信用情報はCICというサイトで開示を受けることができます(有料。インターネット開示だと500円くらいでした)。自分では気づいていない滞納が残っている可能性もあるため、融資の申込み前にチェックしておくのがオススメです。

 

(外部リンク)指定信用情報機関のCIC

 

もし「すでに何件か滞納がある…」という方は、税金や公共料金・クレジットカードの滞納分を今すぐ支払いましょう、今すぐです。今。すぐ。

過去の滞納履歴は消せなくとも、いまから一年間分の支払い実績ならあなたの行動次第で作ることができます。



起業する分野の経験を積もう

また創業する事業の業務経験も、融資審査に影響するようです。

というのも業務経験がビジネスの成功に直結している、というのは公庫さんの過去実績からある程度予測できるからだそうです。※あくまでも統計的な話みたいですが。

まぁシンプルに考えても、経験がある起業家は未経験の方と比べて成功してそうなイメージがありますよね。

実際、公庫の新創業融資の自己資金要件の欄にも「お勤めの経験がある企業と同じ業種の事業を始める方」は、自己資金要件を満たすものとして評価する旨の記載があります。

 

未経験…だけど夢は諦めたくない!

とはいえ中には「飲食未経験だけど、ずっと夢だった飲食業を開業したいんだ!」という方もいらっしゃると思います。

こういった場合はどうすれば良いのでしょうか?

 

・・・実は、アルバイトの経験でも一定の評価は得られるようです。(とはいえ統計的には数年以内の廃業が多いようですが…)

たとえば飲食業を経営している友人がいるなら、休日の空いた時間に仕事を手伝ってみるなど飲食業に求められる仕事ひと通りの経験を積むのもひとつですし、空いた時間にスペースを借りて小さく始めるのもひとつでしょう。

最近ではUberEatsに商品を掲載してテストマーケティングを行い、十分にニーズがあることを確認してから創業。というパターンも増えているようです。 ※当然ですが、こういった実績は融資担当者にも強烈なアピールになります。創業に向けた準備・経験・開業直後の売上げ予測にも説得力が増します。

 

説得力のある事業計画を立てよう

そして「事業計画書」です。融資担当者の視点ではちゃんと儲けてくれて、貸したお金を返してくれるか?を見る書類ですね。

  • そもそも儲かるビジネスか?
  • 世の中にニーズはあるか?
  • 現実的に実行可能か?

といった内容をみています。

創業する分野の市場分析を始めとして、事業が軌道に乗るまでの明確な財務予測、アクションプランが実現可能かどうか?は、融資の承認とビジネスの成功への道を開くカギとなります。

 

ちなみにですが、信用保証協会からも融資獲得を目指す場合「事業計画が上振れしたパターン」についても答えを準備しておくと良いそうです。

というのも、飲食店などは想定以上にお客さんが来ると、客離れが起き始め事業が傾くケースも少なからず存在しているそうです。「うわ…今日は混んでるな。やめておこう…」というお客様心理が生まれる訳ですね。信用保証協会ではこういったリスクも注視しているようです。



なんだか難しそう…と感じたら

「事業計画書が資金調達に必要なのは理解できた。でも、自分ひとりでしっかりした計画書を作り込むのは難しそう…」

という方は、外部の専門家と相談して事業計画書を作成するのもひとつです。

 

ちなみに筆者は、週末に開催されていた3ヶ月程度の支援プログラムに参加して事業計画の作り方・考え方を教わりましたが、振り返ってみると非常に良い体験でした。

 

営業責任者として数値目標の設定は日常的に行なっている経験があったので自信はあったのですが(今振り返るとそれでも甘々ですね笑)、実際に受講してみると「融資を引き出すための事業計画書」とは勘所がまったく違うことに気づけたからです。

具体的には、資金繰り(=キャッシュフロー)の考え方、そのために必要な現預金がいくらか?など、まさに経営のド真ん中について「自分ごと」として考える大きなきっかけになりました。

独立して事業を拡大するということは、ほぼ全てのおカネを自分の会社のサイフから捻出する訳ですからね。

 

ちなみに大阪の経営コンサル企業であるnonet 株式会社でも 事業計画の策定支援サービス をご提供しています。

事業計画の作成にお悩みの方はお気軽にご相談ください。