【徹底解説】”IoTとは?”知識ゼロから学ぶ「モノのインターネット」

Tech業界を賑わせているキーワードの一つである“IoT”ー。

ここ数年でSeeds4Biz編集部にも勉強会のオファーや検討段階でのご相談が増えており、様々な業界からの注目度の高さを実感しています。そこで今回は「知識ゼロからの”IoT(モノのインターネット)”入門」と題して

  • そもそもIoTって何?
  • 耳にする機会が増えたけど、どんなメリットがある?
  • 具体的な活用事例を知りたい。

といった基本的な内容ー。いわば【IoT入門】となるような情報をお伝えできればと考えています。

 

IoTの検討を始めた方〜自社商品・サービスにIoTで付加価値をプラスしたいと考えている方、そしてIoTに興味を持ち始めた方まで、少しでも参考になれば嬉しく思います。

  • IoTとは?IoTの基本を理解できる
  • IoT活用で生まれる新たな価値・メリットを知る
  • 活用事例を通して自社商品への適用イメージを掴む

 



IoT(Internet of Things)とは

まず、IoT (Internet of Things)とは?をシンプルにお伝えすると、身の回りのあらゆるモノがインターネットに繋がり、データの蓄積と活用を通して生活が豊かになる仕組みと考えることができると考えています。

ここでいう”モノ”とは、温度・湿度・明るさなどを検知するセンサー機器、アクチュエーターなどの駆動装置、はたまた建物や車、電子機器などを差しており、文字通り多種多様な”モノ”がこれに当てはまる、とイメージ頂ければと思います。

※2020年4月〜の自粛期間中に自宅のIoTスマートホーム化にチャレンジしてみました。興味がある方・お時間ある方はこちらもどうぞ。

■【関連記事】Apple製品でスマートホーム環境をつくってみた

 

IoT活用のメリット

次に、”IoTの新しい価値“とはどういった点にあるのでしょうか。

我々Seeds4Biz編集部では、IoTがもたらす新たな価値を

  • センシング技術によるリアルなデータを取得する。
  • データをもとに正確な状況把握ができる。
  • 解析技術との組合せで未来予測も可能に。
  • 双方向通信によりデバイスのフィードバック制御も可能。

という点にあると考えています。

・・・堅苦しい言葉で少しわかりにくい部分もあったかと思いますので、次のセクションからは身近な活用事例を紐解きながら、ご一緒に考えて行けたらと思います。

 

IoT活用のユースケース

ここでは、オフィスで活用されている事例をご紹介したいと思います。

皆様の仕事場にある「複合機やプリンター」などのオフィス機器は、様々な不具合が原因で、仕事に支障をきたすことがあります。(月末月初の「請求書の発行」など)

 

そのような突発的な不具合を防ぐためには「機器の監視が必要不可欠」です。

とはいうものの、そのため”だけ”に誰かが四六時中「機器の稼働状態」や「消耗品の残量」に気を配っている、というのは現実的ではないでしょう。(「予期せぬ機器停止」がいくら業務に支障をきたすとはいえ、あまりにも付加価値が低すぎる仕事です。)

このような「理想」と「現場」との間で生まれている課題を、IoTが解決しつつあります

 

このセクションでは、下の図をもとに「仕組み」と利用者・提供者の「双方の視点から見たメリット」を詳しく解説していきたいと思っています。(画像はクリックで拡大できます。)

IoT事例
「オフィス機器 x IoT」の活用事例。オフィス機器からのアラートを監視センターが受取り、コンタクトセンターをハブとして消耗品やサービスマンを手配する。

IoTアーキテクチャの概要

図のように、オフィスにある「複合機やプリンター」などの機器に取り付けられた「センサー」が、インターネットを経由して定期的・不定期的に監視センターに機器の情報を送信します(図の左上)。

ここで「トナー残量減」や「部品の寿命」が近いことを検知すると、自動でコンタクトセンターにアラートとして情報を送ります(図の真ん中)。

 

次に、アラートを受け取ったコンタクトセンターは、「機器の故障」であればサービスマン部隊を、「消耗品切れ」であれば「消耗品の追加発注」などの提案を行います(図の真ん中左)。

コンタクトセンターからの提案をもとに「消耗品の追加発注」や「修理・点検作業」をオフィス機器の利用者が同意すると、在庫情報やサービスマン部隊の稼働状況に応じて「消耗品の配送」や「修理・点検日程のアサイン」といった”事前対応”を進める、という流れになります(図の右および下)。

 

ユーザ視点のメリット

この仕組みによって「機器停止による業務影響のリスク」を0に近い状態で業務を継続することができます。

筆者がこの記事を書いている2020年6月現在では リモートワークの普及なども影響し、紙の帳票を印刷することが必要なケースは格段に少なくなっています。

とはいえ、いまだに月末月初に請求書などの処理に追われている企業も少なくないのではないでしょうか。

そのような忙しい中、「トナーが切れた」「請求書に斑点のような汚れがつく」のような不具合が起ころうものならー?

経理課の◯◯さんの顔から笑顔が消えて、修羅の顔に変わっていく様子が思い浮かびますね(怖い)。。。

 

・・・少し話がそれましたが「繁忙期の機器故障」による業務への影響を0に近づけることのメリット についてご理解頂けたのではないでしょうか。

 



事業者視点のメリット

次に、企業(=サービス提供者)の目線に立って見た場合のメリットを考えていきましょう。

数多いメリットの中でも「顧客満足度の向上」と「在庫の最適化」の二つに絞って解説したいと思います。

 

顧客満足度の向上

まず、分かりやすいところでいうと顧客満足度の向上が挙げられます。

機器不良を事前に予知し、故障して業務に影響が出る前にサービスマンを手配することは、すなわち非常に高いサービスレベルという価値を提供することになります。

 

ここまでのサービス提供はすべての企業が求めるレベルではないかも知れませんが、先に挙げたように「機器の停止⇒業務停止=大きな損失」となるような企業も少なからず存在していることでしょう。

こういった企業に「事前予知を含むサポート体制・高いサービスレベル」の提案、ハイグレードなオプションを提案することは最良の提案にあたるケースもあるかもしれません。

 

部品・消耗品在庫の最適化

さらにこの仕組みでは、消耗品の売上げにもインパクトをもたらします。

事実、OA機器事業者のビジネスモデルの中でもトナーやインク・用紙などの消耗品の売上げは収益の大きな柱となっています。

そもそもサービス提供者は、急な要望に備えて各種消耗品(修理用部品やインクなど)を在庫として抱えておく必要があるのですが、実はこれは裏返すと経営上のリスクでもあります。

というのも保管するための保存スペースの確保、品数管理・利用期限管理など、ただ在庫を持つだけでも不必要な追加コスト・管理コストが発生してしまうためです。

しかし、機器から取得した「リアルな情報」をもとに「売上げ予測と自動手配」を行う「IoTシステムの実装」によって、不必要な過剰在庫を持たずに済むー。というわけです。

 

最近では「在庫管理」や「配送」のノウハウを持たない企業が、巨大な倉庫群を持つAm◯zonなどのEC企業に「在庫管理」と「配送」を委託する形で自動配送サービスを提供しているケースもあるようです。

 

「IoT普及の背景」と「今後の展望」

IoTという言葉は、特にここ最近で耳にする機会が増えように思えるかもしれません。しかし実は2000年代初頭にも話題となった「ユビキタスやM2M」といった概念の上位概念に当たる考え方でもあります。

これまでの普及を見せるに至った背景には、センサデバイスや通信などの技術的・コスト的制約がなくなった、という点が挙げられます。いずれもIoTを構成するキモとなる技術ですね。

スマートフォンやタブレットをはじめとするモバイルデバイスが著しい進化を遂げるとともに、共通する要素が多いIoTという概念自体も発展することになったというものです。

今後はセンサデバイスの小型化・軽量化が進み、さらに通信規格等が整備(いわゆるコモディティ化)されることによって、より単価の小さいプロダクトにもシステムの実装が進んでいくものと想定されます。

 

まとめ

今回は「IoTとは何か?」という入門編にあたる内容を、具体的なユースケースを交えてご紹介してきました。

まさに、私たちの身の回りのありとあらゆるモノがインターネットに繋がり、今までなかった新しい価値が産まれようとしています!

 

かつて、コンピュータの普及とともにマイクロソフトやアップルが、SNSとともにフェイスブックが生まれました。もしかすると そう遠くない将来、IoTシステムの普及とともに 革新的な企業の誕生がすぐそこまで来ているのかも知れませんね。

 

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