営業マンが仕事で結果を出すための考え方|乗り越えるべき4つのハードル
今回のテーマは「営業活動で結果を出すために、知っておきたい考え方」についてです。
これを読んで頂いている、マーケティングや営業に携わる方の中には
- 営業として望むような結果につながらない・・・
- 「お客様目線」って一体何なんだろう?
- 結果を出すために、どんなアクションが必要?
といった悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、某 外資系企業が提唱している「四つの不」をご紹介しつつ、「お客様目線で考える心理的な壁」の解説と、その「壁を乗り越えるための考え方」について考えていきます。
新しく営業の仕事を始められる方、毎日の行動が結果に繋がらないとお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
- 営業マンが結果を出すために重要な考え方がわかる
- 顧客視点で考える心理的な4つの壁とは?
- 乗り越えるための仕事の進め方を知る
営業マンが「結果を出す」ために必要なこととは?
いわゆる営業活動ー(日々のマーケティングやお客様との商談)を通して望んだ結果を出すためには、「乗り越えるべきハードル」が存在しています。
これは、「商品・サービスの購入」というゴールにたどり着くには、「初めまして」から始まって、信頼関係をつくりあげるプロセスを避けて通ることはできないことからもわかります。
もしもそれが、新しい顧客の開拓を目的とする活動であれば、なおさらです。
買わない理由 をなくしていくこと
ここまでお伝えすると、マーケティング・セールスで「結果を出す」ことが とてつもなく遠い道のりに見えてしまうかも知れません。
しかしこの「乗り越えるべきハードル」は、クライアント目線で掘り下げてみると 非常にシンプルな形で理解することができます。
それは「“乗り越えるべきハードル” =買わない理由」です。
たとえば有名SaaS企業のSalesforce.com社(SFDC)は、この乗り越えるべき壁(=買わない理由)を「不信」「不要」「不適」「不急」からなる「4つの”不”」として捉え、計画的・戦略的に “ハードル” を越える方法を提唱しています。
買う理由を伝える は最良ではない?
実際の商談の場では「商品スペック」とか「サービスの素晴らしさ」のような「買う理由」をアツく語ってしまうかも知れません。(筆者自身もその経験がありますので、痛すぎるほどわかります。)
これは実際に “あなたが何かを買う時” をイメージして欲しいのですが、どんな基準で購入を決断するでしょうか?
きっと、「素晴らしいスペックのものがあるから買おう!!」とはなりませんよね。
つまり、マーケティング・セールスの役割を「お客様の課題に寄り添いながら、ひとつずつ買わない理由をなくしていくこと」と捉え、その方法を理解しておく必要がある、ということです。
第1の壁:不信=信用できない
さて、ここからはSFDCが提唱している「不信・不要・不適・不急」の考え方について。そして “乗り越えるための方法” について解説していきたいと思います。
まずは、新規顧客の開拓で最初に直面する”壁” が「不信」の壁について。
これをシンプルにお伝えするなら お客様の視点で考えた時の「あなた誰ですか?」という心理的な壁のことを言います。
もう少し具体的に言うと
- 私を騙そうとしていないか?
- すぐ潰れるような会社じゃないか?
- この営業はアホの子じゃないだろうか?
など、お客様が初めて会った営業マンにむける “疑い” の感情がそれにあたります。
信用を勝ち取るために
この壁をクリアするために理解しておきたいのは「お客様は “あなた個人”に対しても “会社” に対しても不信の感情を持っている」という点です。
では、具体的にどのような方法で “不信”の感情を取り除くことができるのでしょうか?
まず、“あなた個人”に対する不信を解消する方法として「アイスブレイク的な雑談」があります。
もちろん、ただ天気やニュースの話をすることに意味はありません。誠実な対応・真摯に回答する、といった「言語的コミュニケーション」と、身だしなみや仕草などの「非言語的コミュニケーション」の両方を意識する必要があります。
お客様の視点から見て「あやしい人」から「話を聞いてみてもいい人」に変わるには、王道かつ あたり前 な行動を徹底するところから始める必要があります。
そして“会社”に対する不信は「客観的な信頼できるデータをもとに、信頼できる会社であることを示す」ことで解消できます。
初めて訪問するお客様に対して
- 資本金の額
- 有名企業との取引実績
- 従業員の数
といった情報(いわゆる会社概要・会社紹介)をお伝えするのには、しっかりとした理由があると言うことですね。
第2の壁:不要=困ってない
ひとつ例を挙げて考えてみたいと思います。
日本では、中小企業を中心にまだまだ「紙とペンで書類を作成し、FAXの送受信で情報のやり取りをしている」というケースが少なくありません。
そういった企業へ「何か困ってますか?」と質問しても、おそらく「特に困ってない」と言う返答(不要の壁)が返ってきます。
どんな形で力になれるか?を共通認識へ
この「不要の壁」をクリアするためには、社会的なトレンドや同業他社の成功事例を紹介し、現状に改善の余地がある、ということを認識してもらう必要があります。
さきほどの例で考えるなら、
- 世の中はペーパレス化・電子化が進んでいること
- リモートワークを導入し、感染症対策に成功した同業他社がいること
などをお伝えすることで「紙やFAXから脱却する必要性」をイメージしてもらうと良いかも知れません。
とはいえ、お客様自身も認識できていない点ー。いわゆる潜在的なニーズを解決するためには、お客様を深く知ることが重要なカギを握っています。
つまり、信用されていない状態(不信フェーズのまま)では、お客様が抱えている課題を開示してくれることはありませんので、先ほど述べた「不信の壁」をきっちりとクリアしておく必要がある、というわけです。
■【関連記事】ペーパレスの進め方|電子契約・ネットFAXで “No More, ハンコ出社”
第3の壁:不適=うちに合わない
次の “買わない理由” は「うちには合わない」という「不適」の壁です。
- ITはよくわからん!使いこなせない!
- そもそも導入費用が高すぎる!
- 導入や運用で困ったらどうする?
といった不安からくる “買わない理由” は、あなたも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
不安をひとつずつ解消してあげる
「不適」の壁を乗り越えるには、「網羅的な説明」と「+αの提案」が重要です。
「どんな機能がある?」「導入することで費用対効果は得られる?」「困った時はどこに相談すれば良い?」
といった よくある質問にお答えするのはもちろん、必要に応じてサポートのオプションを提案したりするることも「お客様の不安」を解消することにつながります。
第4の壁:不急=今じゃない
「信頼できる営業マンから、抱えている課題解決の手段を提案された。自分でもしっかり使いこなせそうだし、何かあった時サポートも充実しているように感じる」
「・・・・でも、今 必要かな?」
このように、不信・不要・不適を乗り越えた後の 最後のハードルが「不急」の壁です。
私たちが「今 買う!」を決める理由ってなんぞや
「不急」を乗り越える考え方は「ユーザー目線で購入を決断する理由」から逆算して考えると、実際にとるべき行動が見えてきます。
大まかに次の3パターンで考えてみましょう。
- 差し迫った理由がある
- 期間限定のメリットを訴求する
- 機会損失によるリスクを伝える
まず1つ目は、「モノがなくなる」「サポートが切れる」「法律で決まった」などの、差し迫った理由がある場合です。
「業務が滞る・ルールに反してしまう・リスクが跳ね上がる」といった危機を避けるために購入する、というパターンです。
2つ目は、期間限定のメリットをオファーされた場合です。
わかりやすくいうと「今ならオトク!」的なことですね。カンタンに値下げに応じてしまうのは営業マンとしてできる限り避けたい方法ではありますが・・・・
事前に”3つの不”をクリアしている前提ですが、”期間限定のディスカウント” も商品・サービスを購入する理由としては十分です。
3つ目は、機会損失によるリスクを認識した場合です。
たとえば「一ヶ月あたり100,000円のコスト削減が見込めるシステムをいつ導入するか?」で考えるとわかりやすいでしょうか。
もし、来月スタートで導入できるとすると、来年の今頃は 1,200,000円分のコスト削減が実現できますが、少し先の6ヶ月後の導入となると、来年の100,000円 x 6ヶ月分 のコスト削減の機会を失うことになります。
この理由は、特に管理者層〜経営層にレイヤーが上がるほど重要視される考え方です。
シンプルに言うと、決断が遅れていくほど大きくなる「機会損失」を意識してもらう、ということですね。
まとめ
今回は「営業活動において結果を出すために乗り越えるべきハードル(=4つの不)」についてご紹介しました。
日々の行動を通して、「自分が取り組んでいるのはどのフェーズなんだろう?」ということを考えてみると、次にとるべき行動が具体的にイメージできるようになります。
今日の記事があなたにとって、1日でも早く「結果を出す営業」に成長し、思い描くキャリアを実現する助けになっていたとしたら幸いです。
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