【徹底解説】業務フローで仕事を可視化すべき理由?見えてくるメリットとは
今回のテーマは「業務フローで仕事を可視化すべき理由」についてです。
前回記事 でもご紹介したとおり、部署の垣根を超えた改善活動(=BPR)を進めるには、「業務フローで業務の流れを可視化」することが重要なカギを握っています。
とはいえその一方で、メインプレイヤーとも言える業務改善・品質管理部門の若手メンバーの方、業務改善系の新人コンサルタントの中には
- 業務フローってどんな意味がある?
- 仕事を可視化することで何のメリットがあるの?
といった疑問を感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回の記事では「業務フローとは何か?その概要とバリュー」について考えていきます。
業務改善・品質管理の担当者はもちろん、業務改善系の新人コンサルタントに参考になる内容をお届けしたいと思います。
似たような悩みをお持ちの方、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
- 業務フローとは何?概要を知る
- 仕事を可視化するメリットを理解する。
業務フローとは:誰が見ても理解できる”仕事の流れ”図
みなさまもご存知の通り、業務フローとは「仕事の流れを 誰が見ても理解できるように、わかりやすく図にしたもの」です。
この “” や ““、”” といったオブジェクトには「タスク」「始点」「帳票」などの意味があり、矢印は業務やデータの流れを表しています。
つまり「オブジェクト」を単語、「表記ルール」を文法、と考えると「業務の流れを理解するための”共通言語”」とも言い換えられるかも知れません。
コンサルティングやIT業界では古くから “共通言語”として活用されていた「業務フロー」ですが、実は2000年台に標準化され2013年に国際規格となる までの長らくの間、明確なルールがありませんでした。
古くは19世紀後半〜使われていた”共通言語” でありながら、文法が統一されていなかった。というのも面白いですね。
業務フローで仕事の流れを可視化する4つのメリット
簡単に業務フローの概要をお伝えしましたが、いくら業務フローが「仕事を可視化するための最善の方法」だとしても、いくら業務フローが「仕事の流れを理解するための”共通言語”」だとしても….
業務フローで 仕事を可視化することのメリット を理解しないことには、業務フローにもどのような価値があるのか? がイメージできないかも知れません。
そこでここからは、業務の可視化を行った その先にあるメリットについて考察します。
- “仕事の停滞”を避けられる
- 仕事の外注や自動化の布石となる
- 業務改善活動のベースとなる
- システム開発の要件を整理できる
さっそく見ていきましょう。
“仕事の停滞” を避けられる
業務が可視化されずブラックボックスのままだと、担当社員の不在が “仕事の停滞” に直結します。
「長期休暇を取ることはもちろん、風邪や高熱でも休めない」という、誰がみても真っ黒な会社にありがちな話かも知れません。
一方「業務が可視化」されていると、仕事の引き継ぎが格段に効率化され、海外旅行で長期不在でも仕事が停滞する心配がなくなります。
これはマネジメント目線からでは”仕事の停滞” を防ぐリスクヘッジでありながら、従業員の職場環境改善効果もあり、強い事業体質を作り上げる上で重要な取り組みのひとつです。
外注や自動化などの施策へ繋げられる
業務フローは社内のメンバーだけでなく、外部のBPO事業社やオートメーションロボット(RPA)にとっても、同じように “共通言語” となります。
これは 仕事を引き継ぐ先が「社内の他のメンバー」から「BPO事業社」や「自動化ロボット(=RPA)」になった、とイメージ頂くとわかりやすいかもしれません。
アウトソースや自動化が、より多くの時間を 専門性の高い “コア業務” に割くための選択肢となることは、他の記事でもお伝えしている通りです。
■【関連記事】RPAとは?概要・メリットや検討ポイントをご紹介
業務改善意識(=カイゼン文化)の下地づくり
業務改革は「 “仕事を可視化” して終わり」でないところに難しさがあります。
時代や社会情勢によって仕事の進め方が変わってしまう可能性があることは、2020年のコロナ禍を経験した私たちが誰よりもよく知っています。
“可視化” で浮かび上がった “課題” を解決し、改善のサイクルを回すことにこそ、 “真の価値” がある、というのもご理解いただけるのではないでしょうか。
そういった意味では、業務フローの整備は「業務改革の下地づくり」のための第一歩とも言えるのかも知れません。
■【関連記事】業務プロセス改革(=BPR)とは?成長する企業が取り組むべき理由
システム開発・AI導入におけるスコープの定義
システム開発における、要件定義・機能設計・UI/UX設計においても業務フローが役立ちます。
業務フローの形で仕事の流れが可視化されていれば、
- どのプロセスがネックになっているか?
- どの業務をシステム化すべきか?
という視点において、発注者とベンダーとの間で認識を合わせることができるからです。
■【関連記事】”ビジネスアナリシス”が 経営課題とITを繋ぐ
社内ノウハウで可視化が難しければ、外部専門家の活用も
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