【コラム】システムやデータをクラウド化すべき理由|タンス預金と資産管理

今回のテーマは「中小企業がシステムやデータをクラウド化すべき理由」についてです。

 

IT業界における「クラウド」という考え方は、1999年に提供が始まったSalesforce CRM が発端とされており、世の中に浸透しはじめて20年以上が経った、ということになります。

 

とは言え、某大手クラウドサービスが一時的にサービスを停止した、というニュースが報道されると

  • やっぱりクラウドは危ない!
  • クラウドにはリスクがあるんだ!

という声が聞こえてくるのも事実です。

 

私たちのような中小企業では「クラウド活用」をどのように捉えるべきなのでしょうか?

似たような悩みをお持ちの方、興味のある方はぜひご覧ください。

 

【関連記事】中小企業にこそクラウド活用をオススメする理由|はやい・やすい・どこからでも

  • クラウドとオンプレミスの違いを知る
  • 中小企業が「情報資産を最大化する」ための考え方とは

“IT資産”をどこで管理すべきか

システムやデータなどのいわゆる「IT資産/情報資産」は、現代において「ヒト・モノ・カネ」と並ぶ重要な経営資源のひとつです。

企業資産として内製を目指す「オンプレミス」に対し、インターネット上にデータを保存する「クラウド」。

 

私たちのような中小企業は、どちらを選択するべきなのでしょうか?

まずはオンプレミスとクラウド、それぞれの特徴をおさらいしておきましょう。

 

タンス預金?それとも銀行の貸金庫?

オンプレミスとクラウドについて、身近でイメージを膨らませやすいたとえが「お金」かも知れません。

自社で独自のシステム(オンプレミス)を構築してデータを管理する手法は「タンス預金」、クラウドにデータを預ける手法は「銀行の口座にお金を預けている」とイメージいただくとわかりやすいでしょうか。

 

これはそのままITセキュリティにどこまで投資できるか?によってグレードが変わると考えてみましょう。



データ・システムをクラウド化すべき理由

当サイト編集部の基本的な考えとして、積極的なクラウドサービス活用をオススメしています。その理由は大きく分けて以下の2つです。

  • システム開発〜運用には資金・専門的なノウハウが必要
  • IT資産/情報資産の最大化が比較的容易

それぞれ詳しく掘り下げて考えてみましょう。

 

開発〜運用には資金・ノウハウが必要

まず最初に中小企業では「開発〜運用に必要な資金・ノウハウを確保するのが難しい」というものがあります。

利用するアプリの開発、サーバー機器の調達、ネットワーク構成、機械の設置場所・電源の確保などなど・・・

大企業と比較しても 人材やノウハウが不足しがちな中小企業では、大手ITベンダーが提供しているものと同等レベルの環境を確保し、環境を構築するのは困難を極めます。

 

また 無事システム開発が完了し、リリースできればすべてが報われる。。。というわけでもありません。

OSのアップデートやセキュリティパッチの適用など、運用フェーズにおいてもタスクが山積みです。もはや1企業の情報システム部門だけで対応するのは不可能といっても過言ではないでしょう。

 

IT資産 / 情報資産の最大化

もう一つの理由が、有効な資産活用(=データ活用)にあります。

ここでもう一度 “お金の増やし方” に目を向けてみると、日本においても単なる「貯金」ではなく「投資して増やす」という考え方が浸透しつつあります。

当然、投資にはある程度のリスクがありますが、「お金を銀行口座に置いておくだけ」では、個人の資産が増えることも、経済システム全体を活性化することにもなりません。

 

ーそれでは「データ資産の最大化」はどうでしょうか?

Seeds4Biz編集部は「他システムや新技術との連携」こそが、「データ資産の価値を大きくする」という考え方に相当すると考えています。

また、2022年現在においてクラウドで提供されているサービスの多くは、システム連携(API)が前提として設計されているサービスも多く、拡張性の高さが大きなメリットと言えるでしょう。

 

ちなみに「金融資産の投資にかかるリスク」を、「データ資産」で置き換えて考えるなら「情報漏洩やセキュリティのリスク」だと言えます。

リスク分析・リスク対策を行うことなしに「資産の最大化」は難しいこと、定期的な監視・改善サイクルが必要な点も、よく似ています。



まとめ

今回は「中小企業がシステムやデータをクラウド化すべき理由」について「経営リソース」と「情報資産の最大化という二つの視点から考えました。

 

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