ローコード開発ツール(LCDP / NCDP)で現場業務のデジタル化を加速しよう
今回のテーマは「ローコード/ノーコード開発」についてです。
突然ですが、このような悩みはありませんか?
- ◯◯ができるシステム(アプリ)があったらいいのにな
- 創業直後でお金も技術もないけど、アプリを開発してみたい
今回はこういった悩みを解決するための手段として、ローコード(ノーコード)開発環境についてご紹介したいと思います。
「そもそもローコード/ノーコード開発環境って何?」という基本的な内容から、「5つのメリット・具体的なサービス」などについてご理解頂ける内容となっています。
似たような悩みをお持ちの方、興味のある方は ぜひ最後までお付き合いください。
- ローコード/ノーコード開発環境とは?を知る
- 5つのメリットを通して理解を深める
- 検討のテーブルに乗せておきたいサービスたちをご紹介
ローコード開発環境なら、プログラミング不要でアプリが作れる
ローコード/ノーコード開発とは、「マウス操作のみ(つまりプログラミング、コーディング不要)でアプリ・ソフト作成が行える開発環境」のことを指しています。
LCDP(”Low-Code Developing Platorm”)やNCDP(No-code development platform,)とも呼ばれ、ここ数年で注目を集めつつあるようです。
たとえば、ガートナー社(IT領域を中心に 調査・コンサルティングサービスを展開する企業)が2019年に公開したレポートの中には「世界中のアプリ開発のうち 、2024年までに65%以上がローコード/ノーコード開発で行われる」という予測が立てられており、その可能性に注目が集まっています。
個人的な見解を発信されているテック系ブログなどでも「IT開発が根本から変わる」「将来的にはエンジニアが不要になる」といった意見も散見され、その可能性の大きさを感じ取ることができます。
ローコード開発のメリット5選
ここからは「ローコード/ノーコード開発における5つのメリット」を深掘りしつつ、特に中小・ベンチャー企業へオススメしたい理由について解説していきたいと思います。
ビジネスの変化に素早く対応できる(短納期)
ローコード/ノーコード開発の最も大きなメリットは、世の中の流れにいち早く対応できるという点でしょう。
スマートフォンは、今や ひとり一台が当たり前になりつつあります。これら”情報技術の進化”により、流行⇒普及のスピードは月日を追うごとに爆発力を増しています。
ここ最近でも 若い女性を中心にタピオカドリンクがブームになったことがありましたが、 流行りはじめてほんの数ヶ月後には、街中にタピオカドリンクを提供するお店が溢れかえっていたのは記憶に新しいのではないでしょうか。
こういった視点で考えると、スタートアップ企業にとっては「小さく初めて、大きく育てる」いわゆるリーンスタートアップ的な事業開発に適した開発環境と言えます。
「思いついたアイディアを実現しようと思ったら、開発だけで12ヶ月かかる・・・」といった問題は、LCDPがその解決策となり得ます。
導入費用が小さい(低価格)
ローコード/ノーコード開発のメリットのひとつに、価格を抑えられることがあります。
これはサーバ環境などの設備投資はもちろん、プロジェクトを進める上で無視できない学習コストの低減にも大きく貢献することになります。
データベース、Dev環境(開発環境)、テスト環境、ステージング環境、本番環境などなど。。。大規模なシステム開発には、様々な環境の整備が求められます。
よほど潤沢な予算をお持ちなら、先行投資の判断もあり得るでしょうか?
「プロジェクトの初期段階(スケールの可能性を探る段階)で抱えるべきリスクか?」と考えると、他に もう少し賢い選択、「LCDP/NCDP開発」があるのかもしれませんね。
専門的なIT知識が不要(低学習コスト)
LCDP/NCDP開発では、直感的なUIを使って”使えるアプリ”を開発することができ、ITリテラシーが充分ではない 現場の方でも”カイゼン活動”を主導することが出来ます。
「”ITリテラシー”と”現場業務の知識・経験”」ー。
この二つのキーワードが、IT部門とユーザ部門(現場)の間に大きな隔たりを作っています。
現場部門には「ITの知識が詳しい人材」がおらず、IT部門には「現場感覚が不足」しているケースがほとんどではないでしょうか。
ローコード開発環境があれば、最短で “その日” から現場部門のアイディアを実現することもできるのです。
ニッチな業務もシステム化できる(独自性)
ローコード/ノーコード開発環境は、ニッチな(または独自性の高い)システムさえ安価に構築できる、まさに「カユいところに手が届く」ソリューションです。
たとえば「勤怠管理」や「経費精算」「在庫管理」といった業務は、システム化のハードルはそれほど高くありません。
これらの領域は、すでに知見を持つITベンダーが積み重ねたノウハウを活かして「パッケージ化されたシステム」や「クラウドサービス」を提供している場合がほとんどだからです。
一方で、ニッチでありながらボリュームの多い業務についてはどうでしょうか?
そもそも需要自体が大きくないため、「品質が十分でない」「高額すぎて事業規模に見合わない」といった理由でシステム開発まで踏み切れないケースも多いかも知れません。
そんな時には・・・・はい、LCDPがオススメです。
リモートワークでも大活躍
LCDP/NCDP開発サービス、その多くはクラウドサーバー上で運用されており、利用者・開発である私たちは場所や時間の制限なしにアクセスすることが可能です。
“場所や時間の制限がない”ということには、
- 物理的な”三密”を避けることができる
- 地方・海外の優秀な人材から協力を得られる
という2つのメリットも含まれます。
特に地方や海外からの開発協力は、スタートアップ・ベンチャー企業にとってスキル・コスト両面で大きなメリットになるのではないでしょうか。
ローコード開発サービスの一例
2020年現在、MicrosoftやGoogleといった企業を筆頭に、さまざまなローコード/ノーコード開発サービスが提供されています。ここでは有名どころをいくつか紹介しておきましょう。
- Amazon Honeycode (Amazon)
- Power Apps (Microsoft)
- Appsheet (Google)
- Customer 360 (Salesforce)
- Claris Filemaker (Claris:Apple子会社)
- Kintone (サイボウズ社)
- Bubble (Bubbl社)
といったサービスが挙げられるでしょうか。
まずは無料で利用できるトライアル期間を活用し、投資対効果の検証からスタートされることをオススメします。
■【関連記事】Googleのノーコード開発環境!”AppSheet” のメリットとできること
まとめ
今回は「ローコード開発環境」について、5つのメリットと併せてご紹介しました。
ローコード/ノーコード開発のサービスは、様々な課題をシステム・アプリの視点で「変化に柔軟に対応する」ためのソリューションだと言えます。
昨今のデジタル化による時代の流れやパンデミックー。先の見えない時代にこそ、「変化にも柔軟に対応できる企業」が生き残るのかも知れませんね。
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