資料共有とナレッジマネジメント|強い営業チームは0から資料を作らない?

今回は「小さな会社でもできる、営業チームを強化するための最初の一歩」について考えていきます。

 

これを読んで頂いているスタートアップ・ベンチャー企業で活躍されている方の中には

  • 営業メンバーのスキル・能力にばらつきがある
  • チーム全体の底上げを図りたい
  • かといって、何から取り組むべき?

といった悩み・想いをお持ちの方も多いかも知れません。

 

そこで今回はその解決策として「資料共有とナレッジマネジメント」をご紹介したいと思います。

記事の前半では「営業チーム底上げのために必要な要素、ノウハウ共有に取り組むべき理由」について、そして後半では具体的な取り組みとして「ナレッジマネジメントとしての資料共有」について考えています。

 

営業部門の責任者の方・社内の情報共有に悩むご担当者の方は、参考にしていただけると思います。

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  • チームの底上げに「勝ちパターンの共有」が最適解なワケ
  • 共有しておきたいナレッジとは?その考え方がわかる
  • チームで情報を共有する具体的な方法とは



チームのナレッジ共有が組織力の底上げに繋がるワケ

営業の仕事には「商談の場での立ち振る舞い」「折衝におけるカードの切り方」など様々な要素があり、それこそ個々人の性格や考え方、生まれもった気質などでも、仕事の進め方に違いがあります。

実際の現場にフォーカスしてみても、トップセールスの方がとっている “売れる営業” として不可欠な行動(勝ちパターン)は、”結果が出ていない営業マン”だと意識すらできていないケースが少なくありません。

そう言った意味で「営業チーム全体の底上げ」は、トップセールスが知っている「勝ちパターン」を言語化し、「チーム全体の標準」にできるかどうか?にかかっているとも言い換えられます。

 

他職種での “当たり前” を営業の現場にも

さて。少し視点を変えて、経費処理や承認フローなどのバックオフィス業務を例に考えてみましょう。

他の業種と比較すると “定型業務” の多い、いわゆるバックオフィス系の業務では、考え方や手順を「マニュアル化・標準化」することで業務効率や生産性向上を実現する企業が増えています。

企業によってはポータルサイトを作成して、よくある質問:FAQページや社内Wikiを用意したり、早くからDXに取り組んでいる企業であれば、Slackで自動応答チャットbotの運用を始めているところも見受けれます。亜

 

ここで話を戻しますが、みなさまの会社での「営業活動」についてはいかがでしょう?

確かにここ最近では、インサイドセールスなどの内勤営業向けに トークスクリプトが用意されている企業も増えましたが、こと外勤営業(=いわゆるお客様と対面して商談する営業マン)において、営業活動のマニュアルやガイドラインが整備されている企業は「ほぼない」と言えるくらい少ないかも知れません。

 

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トップセールスの “勝ちパターン” を、チームで共有する

いわゆる”非定型” 的な業務が多いイメージのある営業マンですが、実は日々の活動をひとつひとつ分解して考えてみると、実は定石の多い職種であることがわかります。

お時間が許すのであれば、あなたの会社にいるトップセールスの一週間の行動を観察してみてください。

彼らの「結果を出すための行動」をナレッジ化して、チームの標準にすることができれば、”勝ちパターン” が当たり前になり、自ずとチーム全体の底上げに繋がります。

 

では、具体的にどのような情報を共有すべきなのでしょうか?

次からは「営業チームで共有すべきナレッジ」について掘り下げていきます。

 

営業チームで共有すべきナレッジ=勝ちパターンとは

まず、前提として いわゆる「経営管理としてのナレッジマネジメント」の考え方では「形式知」「暗黙知」という二つの知(=ナレッジ)を定義することができます。

あるべき論としては フレームワークを活用して「共有すべきナレッジ」の棚卸しから始めるべきだと思います。

しかし、今回の記事では、”気負わず始められる実践的な情報” にフォーカスして話を進めたいので、いわゆる営業の現場目線でみた「共有すべきナレッジ」を考えていきたいと思います。

 

よりアカデミックな(学問的な)アプローチとしては『知識創造企業』という書籍の中で提唱された「SECIモデル」という考え方があります。気になる方は
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クライアントとの商談時の言動

まず、ひとつ目はクライアントとの商談における考え方についてです。

より実践的なナレッジとして

  • どんな話の構成でアイスブレイクから商談に進めているか?
  • マイナスな言葉を使わない伝え方
  • 信頼してもらうための言動・身だしなみ

といったものが挙げられるでしょうか。

中には「名刺交換の流れを一日中かけてマスターする!」みたいなところもあるようですが、そう言った形式的なものに時間をかけるのは賢いやり方ではないと思います。

 

このナレッジは、文章や言葉で見聞きして理解できるものではないので、トップセールスの言動を動画化して共有することをオススメします。

また学ぶ側としてもすぐに習得できるスキルではありませんので、継続的なトレーニングが必要となります。ベテランの方は嫌がるかも知れませんが、いわゆる “ロープレで感覚を磨く” と言うアプローチも効果が期待できます。

 

仮説の定義力・クライアントの課題を引き出すヒアリングスキル

クライアントにとっての「最適な提案」を行うための前提として「優れた仮説(よく練られた仮説)」は必要不可欠な要素です。

しかし、Seeds4Biz編集部は「優れた仮説」以上に大事なものがあると考えています。

・・・それは「クライアントの課題を知る」ことです。

優秀な営業マンは、クライアントから言われたこと(要望)を鵜呑みにせず、その後ろにある背景を考える能力(嗅覚といってもいいかも知れません)に長けています。

ドリルの穴理論」からもわかるように、顧客が「何に困っているか?」「何を提供されると嬉しいのか?」を仮説立て、質問するスキルは全ての営業メンバーが身につけておきたいスキルのひとつです。

 

営業資料(見せ方・伝え方)の共有

優秀な営業マンが作る“提案資料”にも勝ちパターンが隠れています。

それは単に「デザインが素晴らしい」ということでなく、その構成に意図があります。

ここで少しリアルな商談の場面をイメージして頂きたいのですが、たとえば「初回訪問時の資料」「総合提案の資料」「契約締結が近い”詰め”の資料」では、それぞれお客様が求めている情報が違いますよね。

初めてお会いするお客様に、いきなり契約締結の話をすることは少ないでしょうし、逆に契約締結が近い段階で「社名や資本金」などの会社概要を説明することは ほぼ有り得ないと思います。

※お客様が「いま、何を求めているか?」は「4つの不 」を理解しておくとイメージしやすくなります。

 

まとめ

今回は「小さな会社でもできる、営業チームを強くする方法」について考えました。

 

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